ドゥダ・ポーランド大統領、ミサイル落下事件は「共通の悲劇」と形容 宇の捜査参加には「合意必要」とも

ポーランドのドゥダ大統領は18日、15日にミサイルが落下し住民2名が死亡したウクライナとの国境付近のプシェヴォドゥフ村を訪れ、事件現場を視察し、遺族と面会した。

ドゥダ大統領は、ミサイルの農業企業への着弾は不幸な事例であり、ポーランドへの攻撃とみなすことはできないと強調した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ドゥダ氏は、「ポーランドでは、誰も誰かを侮辱したいとは思っていない。ポーランドの誰も誰のことも傷つけたいとは思っていない。ましてや、命を奪いたいなどとは誰も思っていない。そのため、これは単に悲劇である。ある意味で、私たち共通のだ(編集注:ポーランドとウクライナの共通の悲劇、と解釈できる)」と発言した。

同氏はまた、ゼレンシキー宇大統領と話したとし、防衛に関するあらゆる行動でゼレンシキー氏を支えようとしていると伝えた。

さらに同氏は、ウクライナの専門家は捜査の流れを見ることができるとしつつ、同時に捜査への直接参加と捜査の全ての証拠へのアクセスには、国際法分野の具体的法的合意が必要となると伝えた。

そして同氏は、「それは大きなストレスだ。ウクライナが過去数日ロシアから極めて多大なミサイル攻撃を受けたことを覚えておかねばならない。ロシアは残忍非道にウクライナに対してミサイルを発射した。そのミサイルはウクライナのほぼ全土に落下し、また私たちの国境近くで人が亡くなった。一般人だ。軍人では全くない。ただの民間人である」と発言した。

同氏はまた、それは極めて困難な状況だとし、「感情が生じていること、大統領にもそれが生じていることは、誰にとっても全くおかしな話ではない」と指摘した。

その他、クモフ・ポーランド大統領直轄国際政治局局長は同日、ポーランドのテレビ「ポルサト・ニュース」の番組出演時に、ミサイルのポーランド領落下事件は、ウクライナとポーランドの関係に緊張をもたらしていないと発言した

記者から、過去48時間は、ポーランドとウクライナの関係における非常に困難な時間の1つとなったか、との質問に対して、クモフ氏は、両国関係には「何らかの緊張の高まりはない」と発言した。同氏はまた、大統領間にも大統領顧問間にも険しい意見の交換すらもないと指摘した。

同氏は、「最初から私たちにとって最も重要なことは、それがポーランドへの攻撃かどうかを認定することだった。ポーランドには攻撃はなかった。ポーランドは、悲劇的な事例が生じた。もちろん、罪はロシアにある。なぜならロシアがウクライナにテロを行っており、起きたことを生じさせているからだ」と強調した。

なお、ウクライナのゼレンシキー大統領は、ウクライナとの国境近くのポーランド領で爆発したミサイルにつき、ウクライナ側は同国専門家が捜査に参加すること、ポーランド国内のミサイル落下・爆発地点へのアクセスできることを求めていると発言していた。同時に同氏は、ウクライナ側のミサイルにより人が死亡していたことが判明したら、謝罪が必要だとも述べている。