ウクライナ外務省、ラヴロフ露外相の「ウクライナに関する西側との協議」発言にコメント

ウクライナのニコレンコ外務報道官は30日、ロシアのラヴロフ外相による「ウクライナに関する現実的提案」について「西側と」協議する準備があるとの発言につき、唯一の現実的提案は、ロシアによる対ウクライナ戦争の停止とロシア軍のウクライナ領からの撤退だと発言した。

ニコレンコ外務報道官がフェイスブック・アカウントに書き込んだ

ニコレンコ氏は、「唯一の現実的提案は、ロシアによる対ウクライナ戦争の即時終了と、1991年時点の国境内におけるウクライナ領からのロシア軍の撤退である」と発言した。

また同氏は、本当に協議を求めている者は、相手国の国民を冬季に凍えさせることを目的にエネルギーシステムを破壊したりしないし、民間人の大規模処刑もしないし、住宅街への砲撃もしなければ、自国で30万人の追加動員を発令したりもしないし、穀物供給を妨害することも、最後通牒を突きつけることもしないものだと指摘した。

さらに同氏は、「ラヴロフ氏による協議準備があるとの発言は、ロシア軍が敗北する中での時間稼ぎのための新たな煙幕以外のものではない。ロシアがウクライナにて犯罪を実行し続ける限り、それへの返答は戦場におけるもののみとなる」と強調した。

同氏はまた、ウクライナ政権は、ウクライナの存続を巡る戦いにおいて、同国と共にある国際パートナーたちに対して感謝していると伝えた。

そして同氏は、「共通の断固とした努力によってのみ、欧州のみならぬ、世界の平和と安全を危険に晒すロシアを止めることが可能となる」と発言した。

これに先立ち、30日、ラヴロフ露外相は、「現実的提案」が出される場合に限り、ロシアは「西側と」「ウクライナについて」の協議を行うことに同意すると発言していた。