フランス、トルコ・ギリシャとともに、マリウポリ市民の人道避難作戦を準備

フランスのマクロン大統領は25日、トルコとギリシャとともに、ロシア軍により包囲され人道状況の悪化が続くウクライナ東部マリウポリ市から市民を避難させる人道作戦を準備していると発言した。

マクロン仏大統領がブリュッセルにおける欧州首脳会談後の記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

マクロン氏は、「私たちは、トルコとフランスと共に、マリウポリを去りたがっている全ての人々を避難させる人道作戦の開始を準備している」と発言した。

同氏はまた、同作戦は「近々」行われるとし、「早ければ早いほど良い」と補足した。

さらに同氏は、本日本件につきマリウポリ市長と詳細な協議を行ったとし、全てゼレンシキー大統領とウクライナ政権とコンタクトを取り、透明に行われていると指摘した。

同氏は、詳細と安全面の合意のために「48時間から、最大でも72時間以内に」本件はプーチン露大統領と協議されるとも発言した。

なお、現在、ロシア侵略軍がウクライナ東部マリウポリを包囲し続けており、これにより同市の人道状況が著しく悪化している。ウクライナ側が激しく抵抗する中で、ロシア軍は民間施設を爆撃し、民間人に多くの被害を出しており、また民間人避難のための人道回廊の開設を妨害している。マリウポリ市議会は、3月14日時点で同市の民間人死者数は2357人に上ると発表している。

アレストヴィチ宇大統領府長官顧問は18日、現時点でロシア軍による東部マリウポリ市の包囲を解除することは不可能だとし、ウクライナ政権は政治・外交的手段の作業をしていると発言した。

ゼレンシキー大統領は22日、マリウポリ市には、まだ約10万人の住民が食べ物や水のない状態で残っていると伝えた。

25日、ヴェレシチューク副首相兼一時的被占領地再統合相は25日、同日7000人強のマリウポリ市民を避難させることができたと報告していた。

写真:Stringer, Anadolu Agency