バイデン米大統領、独露間パイプライン「ノルド・ストリーム2」事業会社への制裁を発動

バイデン米大統領は23日、米政権に対して、独露間新天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の事業会社を米国の制裁リストに加えるよう指示を出した。

ホワイトハウス広報室がバイデン米大統領の声明を公表した

バイデン大統領は、今月ショルツ独首相と会った時に、両者はロシアがウクライナへさらに侵攻した場合の、ノルド・ストリーム2パイプラインを停止する努力を緊密に合意したと発言した。

その上でバイデン氏は、「昨日、両政府の間でさらなる緊密な協議が行われた後、ドイツは、同パイプラインの認可を止めることを発表した。今日、私は、政権にノルドストリーム2AG社とその企業幹部へ制裁を科すよう指示した。これらの行為は、ロシアのウクライナでの行動への対応となる私たちの最初の制裁パッケージの一部である」と発言した。

同氏はまた、「これまではっきりさせてきたように、私たちは、ロシアがエスカレーションを継続するなら、さらなるステップを取ることをためらわない」と補足した。

加えて同氏は、プーチン露大統領が世界に対して、自らの行動を通じて、ロシア産ガスから遠ざかり、その他のエネルギー形態へと向かうための絶大な動機を提供していると指摘した。

その他、同氏は、ショルツ独首相に対して、緊密なパートナーシップとロシアに行動の責任を負わせるための継続した貢献につき謝意を伝えたいと述べた。

これに先立ち、21日、プーチン露大統領は、ウクライナ東部の武装集団「DPR」「LPR」支配地域をの国家として承認し、22日にはロシア連邦上院(連邦院)が、プーチン露大統領が国外でロシア軍を利用することを認める決定を満場一致で採択していた。

これを受け、米国、欧州連合(EU)、英国、日本、カナダ、オーストラリアがすでにロシアに対する新たな制裁の発動を発表している。加えて、ドイツは、独露間新天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の認可プロセスを停止すると発表していた。