ウクライナ政権、露の武装集団「国家承認」はミンスク諸合意離脱を意味すると指摘

ウクライナのニコレンコ外務報道官は、15日にロシア国家院がウクライナ東部の自称「ルハンシク人民共和国(LPR)」「ドネツィク人民共和国(DPR)」を承認するようロシア大統領に要請する決議を採択したことにつき、同承認が行われた場合、ロシアはミンスク諸合意とウクライナ東部の武力紛争解決プロセスの破綻の完全な責任を負うことになると指摘した。

ニコレンコ外務報道官がウクルインフォルムにコメントした。

ニコレンコ氏は、「ウクライナの立場は、不変だ。ロシアによるいわゆる『LPR/DPR』の承認は、ミンスク諸合意の意図的離脱を意味する」と発言した。

同氏はまた、そのような行動は政治・外交的情勢解決に深刻なダメージをもたらすものだと指摘した。

同時に同氏は、いわゆる『LPR/DPR』の承認には法的効力が一切発生しないと指摘した。

また、ポドリャク・ウクライナ大統領府長官補佐官は、ウクルインフォルムへのコメントにて、『LPR/DPR』の国家承認は、ミンスク諸合意の破壊への一歩だとコメントした。

ポドリャク氏は、「ロシアにてドネツィク・ルハンシク両州一部地域(CADLR)占領機構の承認の問題を提起すること事態が、ミンスク諸合意破壊への一歩である。ロシアが法的にも実質的にもミンスク諸合意を離脱する決定を採択したなら、それは、ロシア側こそがドンバス戦争集結協議プロセスにて決定的進展がないことの責任を負っていることを完全に証明することになる」と発言した。

同氏はまた、ミンスク諸合意からのロシアの離脱、占領機構に利するあらゆる政治的・法的行動は、民主的世界から速やかな評価と対応を受けなければならないと指摘した。

同氏は、「それは、ロシア国家院が示した、ノルマンディ・フォーマット参加国であるドイツへの示威的な不敬でもある。その決定は、ショルツ独首相がモスクワに滞在している時に採択されたのだ。モスクワがエスカレーション行動をとったことで、欧州情勢は複雑になるだろう」とコメントした。