ウクライナ国防相「クレムリンの主な目的は、ウクライナに混乱を生み出し、政権を交代させること」

ウクライナのオレクシー・レズニコウ国防相は、ロシア連邦のウクライナにおける不安定化作戦は、サイバー攻撃、ウクライナ複数の都市での混乱、政権交代を想定したものだとの見方を示した。

20日、レズニコウ国防相がBBCへのインタビュー時に発言した

レズニコウ氏は、「私の考えでは、彼ら(ロシア)は、ウクライナにおいて不安定化キャンペーンを開始した。そのため、私は、サイバー攻撃は、2014年に始まったハイブリッド攻撃の一部であったと思う。ハイブリッド攻撃は、ハイブリッド戦争の一部であり、クレムリンの主要な目的は、ウクライナの諸都市に混乱を作り出し、私たちの国政治政権の交代を試みることだ」と発言した。

記者が、ウクライナ軍の5倍の兵力・戦車、海上では16倍の能力を持つロシア軍に対して、ウクライナは対抗する準備があるかと質問すると、レズニコウ国防省は、「ウクライナ軍には26万1000人の兵力があるし、また私たちは13万人の領域防衛部隊を組織することができるし、40万人のウクライナ・ロシア戦争退役兵がいる。そのため、私たちにはモスクワのその活性化を抑制する可能性があると私は確信している」と発言した。

さらにレズニコウ氏は、ロシアがウクライナに全面的な軍事侵攻をした場合、それはウクライナにとってのみならず、欧州全体にとっての問題となると発言した。同氏は、「ウクライナ人にとって、クレムリンが私たちの運命を変えようとしていることはニュースではない。そしてそれは、ウクライナにとってのみの大惨事ではなく、欧州にとっての大惨事となる。なぜなら、おそらく、数百万の移民あるいは難民がウクライナとポーランドの国境現れることになるからであり、あるいは、もしかしたらそれはドイツとポーランドの間の国境になるかもしれないからだ」と発言した。

同氏はまた、ウクライナ憲法に記載されているウクライナのEU・NATO加盟方針は戦略的な誤りだとは思わないとしつつ、ウクライナの2014年まで続いた非軍事ブロック地位はロシアの侵略を止めなかったことを改めて喚起した。

写真:国防省