三者コンタクト・グループの作業はロシアが妨害=クレーバ宇外相

ウクライナのクレーバ外相は、ロシア・ウクライナ紛争解決協議を行う、独仏宇露4国からなる「ノルマンディ・フォーマット」の首脳会談を開催するためには、ロシアが、ウクライナと同じように、2019年12月のパリ首脳会談の自らの義務を履行しなければならないと発言した。

17日、クレーバ外相がキーウ(キエフ)訪問中のベーアボック独外相との共同記者会見時に発言した

クレーバ氏は、2019年のパリ首脳会談にてウクライナとロシアがミンスク諸合意履行を促進する一定の義務を負ったことを喚起しつつ、「その文書を手にして、何が実現されたか分析してみたら、ウクライナは自らの部分を履行したが、ロシアは履行していないことを目にするだろう。(中略)ノルマンディ首脳会談開催のために何をすべきかと問うならば、私たちがすべきことの全ては、ロシアがノルマンディ・フォーマットと三者コンタクト・グループ(TCG)にて良心を持って仕事をすることだ」と発言した。

クレーバ氏は、ウクライナはTCGにてミンスク諸合意のあらゆる条項を前に進める準備があると強調した。

同時に同氏は、TCGはウクライナとロシアが、欧州安全保障協力機構(OSCE)の仲介で、ミンスク諸合意の技術的履行を行う場だが、その活動はロシアによって実質的に妨害されていると発言した。同氏は、「会合は行われているが、ロシアは対話から離れた。彼らが常に、あれをせよ、これをせよと強調している政治部門においてですらだ(編集注:ロシアは、ミンスク・プロセスにおいて、ウクライナに対してミンスク諸合意の政治関連項目の履行を要求している。これに対して、ウクライナは主に、ロシアが同諸合意の治安関連項目の履行を求めている)。彼らは(TCGから)離れることで、実質的に(TCGの)活動を妨害した」と発言した。

同氏はまた、ウクライナはノルマンディ・フォーマットでの協議が前進するように「必要以上のことをした」と強調しつつ、ロシア側が建設的な立場をとっていないと指摘した。

なお、これに先立ち、ロシアの報道機関は、1月末から2月初頭にノルマンディ・フォーマット首脳補佐官級会合が開催される可能性があると報じていた。

なお、17日、ベーアボック独外相はキーウを訪問した。同外相は、18日にはモスクワを訪問する。