ゼレンシキー宇大統領、独・仏首脳と会談 露に建設的な4国作業の再開を呼びかけ

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ゼレンシキー大統領は15日、ショルツ独首相とマクロン仏大統領と3者会談を行い、ウクライナ東部情勢を協議した上で、ロシア連邦に対して、ロシア・ウクライナ紛争解決協議を行うノルマンディ・フォーマット(独仏宇露4国)における建設的な作業を再開するよう要請した。

3者はブッリュセルで会談した。ウクライナ大統領府広報室が伝えた

発表には、「ヴォロディーミル・ゼレンシキー氏とオラフ・ショルツ氏とエマニュエル・マクロン氏は、ドンバス情勢の安定化において真の前進を達成するために全力を尽くすことで合意し、またロシア側に対して、そのためにノルマンディ・フォーマットにて建設的な作業を再開するよう要請した」と書かれている。

また、大統領府によれば、3者はノルマンディ・フォーマットでの活発な作業を継続する必要があり、また2019年12月9日のパリ首脳会談時に4首脳が採択した決定の履行を確保する必要があるとの点で一致した。

とりわけ、ゼレンシキー大統領は、それは何よりも停戦体制維持の保障、被拘束者の相互解放、2つの新しい通過検問地点の開設といった、紛争圏の情勢安定化を目的とする緊急方策に関わるものだと強調した。

その他ゼレンシキー大統領は、ドイツとフランスに対して、ロシアからの軍事脅威を受ける中でのウクライナへの堅固なサポートと、ノルマンディ協議における両国の一貫した努力について謝意を伝えた。

同大統領は、ウクライナは国境における挑発には一切乗らないとし、相手側に対する攻撃的な意図は一切有しておらず、外交的手段での情勢解決にコミットし続けていると発言した。

その上で大統領は、「私は、ロシア軍と兵器がウクライナ国境からできるだけ早く撤退することを期待している。外交努力は続いているが、今のところそれらは私たちの国境沿いに残っている」と発言した。

なお、ゼレンシキー大統領は、15、16日、東方パートナーシップ首脳会談へ出席するためにブリュッセルを訪問している。