ウクライナの停戦・被拘束者交換案、ロシアが拒否=三者協議ウクライナ代表

ロシア、ウクライナ、欧州安全保障協力機構(OSCE)からなり情勢解決協議を行う三者コンタクト・グループ(TCG)の作業深部会会合では、ウクライナ側が停戦回帰や被拘束者交換などの提案を行ったが、ロシアがいずれも受け入れなかった。

10日、TCGウクライナ代表団がテレグラム・チャンネルにて伝えた

ウクライナ代表団は、7〜9日にTCG会合が開かれたとし、7日のTCG作業部会にて、ウクライナ側は以下の提案を行ったと伝えた。

・2020年7月22日付停戦体制強化方策実現確保手段による持続可能な停戦への回帰。

・ウクライナ側が2020年11月に開いた(ルハンシク州)シチャースチャとゾロテーの通過検問地点の開通。

・近い将来の約60人の被拘束者の相互交換。

そして、8日には、TCG通常会合の際に同提案が協議されたが、「残念ながら、ウクライナ側の全てのイニシアティブは、ロシア連邦により思いつきの口実で否決された」と書かれている。

9日、TCGは、ウクライナにより臨時会合を開催。持続可能な停戦の確保、「ミンスク両合意履行のための方策パッケージ(ミンスク方策パッケージ)」第3条(停戦の効果的な監視と検証の確保)の実現を目的に、共同管理調整センター(JCCC)の構成を、ミンスク方策パッケージ署名者だけでなく、(同意が得られた場合に)ノルマンディ・フォーマット(独仏宇露4国)参加国代表者に拡大することを提案したが、この提案も、ロシア連邦に完全に否定されたという。

2021年12月10日0時01分からの停戦体制への回帰、2020年7月22日付停戦への支持について互いに声明を出すとの提案も、ロシアにより否定されたとのこと。

ウクライナ代表団は、「ウクライナは、持続可能な停戦を確保する必要を支持し続けており、そのためにTCGやその他のフォーマットの枠内で作業を続ける準備がある」と伝えた。