クレーバ外相、EUオンライン外相会合に出席 露抑制のための行動計画を提案

ドミトロー・クレーバ外相は19日、欧州連合(EU)オンライン外相会合にて、ロシア連邦のさらなる激化を抑制するための段階的行動計画を提案した。

ウクライナ外務省広報室がクレーバ外相のEU外相会合出席につき公表した

発表によれば、クレーバ外相は、同会合にて、ロシアによるロシア・ウクライナ紛争圏とウクライナ国境沿いの治安情勢激化につき報告し、ロシア連邦の現在の行動がウクライナや欧州の安全保障にとってもたらしている包括的脅威について説明した。

その上で外相は、ロシアのさらなる激化を抑制するための段階的行動計画の提案を行なった。同計画の重要要素となるのは、ロシアが新たな侵略段階に進んだ場合に速やかに発動可能となるセクター別制裁パッケージの作成となるという。

外相は、「私たちは、ロシア連邦への対ウクライナ侵略の代償を引き上げるためにEUが2014年から取ってきている全ての行動に感謝している。同時に、現段階では、対個人制裁では不十分である。ロシア連邦が新たな侵略段階に入った場合に速やかに発動できるよう、今のうちにEU内で新たなセクター別制裁パッケージを作成するための内部議論を行うべきである」と発言した。

発表によれば、EUと全ての加盟国は、ウクライナの主権と領土一体性を揺らぐことなく支持し続けており、その支持を強め、ロシアに対して一貫して圧力をかけ続ける準備があることを明言した。

EUは、ウクライナによるミンスク諸合意をもとにした政治・外交情勢解決達成のための努力、ロシアによる激化の試みに対するウクライナ政権の抑制的で懸命な対応を高く評価すると指摘した。

また外務省は、同会合では、アゾフ海・黒海海上でのロシアの不法行動、一時的被占領下クリミア・黒海・アゾフ海の軍事化が議題となったと伝えた。クレーバ外相は、会合参加者たちとロシアがケルチ海峡を閉鎖し、アゾフ海を封鎖していることで国際海洋法に違反していることへの対応手段を協議した。

その他、クレーバ外相は、EU加盟国をクリミア・プラットフォーム首脳会談と同プラットフォームの今後の作業へ招待した。

加えて、参加者たちは、ウクライナのEU加盟を近づける、ウクライナの国内改革について注意を向けた。クレーバ外相は、EU加盟の明確な展望をウクライナに付与することの重要性を指摘した。外相は、ウクライナが西側民主的世界の不可分の一部となったことをロシア政権が認識した時に、ロシアの侵略政策は克服されるであろうと発言した。

写真:外務省