与党、ポロシェンコ前大統領によるインド製ワクチン発言を批判

ウクライナ最高会議にて与党会派を形成する「人民奉仕者党」は、ペトロ・ポロシェンコ欧州連帯党党首(ウクライナ前大統領)がインドで製造されたコロナワクチンCovishieldの質が十分でないなどとする発言を危険なものと考えている。

9日、人民奉仕者党公式ウェブサイトに関連声明が掲載された

人民奉仕者党は、ポロシェンコ氏がワクチン製造業社セルム・インスティテュートのアストラゼネカ製コロナワクチンCovishieldを「然るべき質でない」と述べたことにつき、「数百万のウクライナ国民の命を脅威におとしいれるもの」だと批判した。

同党は、Covishieldは完全に安全で、Covid-19に対する効果があると強調した。声明には、「学者も、すでにこのワクチンを接種した何百万という人々も、このワクチンの安全性を認めている。ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領もマクシム・ステパノウ保健相もダライ・ラマもこのワクチンを接種した。他方で、ウクライナの複数の政治家は、そのワクチンにつき『危険だ』と嘘をつき続けている。メリンダ・シモンス駐ウクライナ英大使も、インド製造のワクチンの質を認めているし、カナダもCovishieldの利用を公式に認め、同ワクチンを200万回分購入した」と書かれている。

これに先立ち、3月1日、ポロシェンコ欧州連帯党党首が、ウクライナの医師たちがCovishieldワクチンの接種を拒んでいるとし、「私がどうして接種を拒否するのかと尋ねると、このような議会にそぐわない発言で申し訳ないが、絶望する医師たちは、『クソを持ち込んできたからだ』と答えたのだ」と発言していた。

なお、オックスフォード/アストラゼネカ製(セルム・インスティテュート製造)のコロナワクチンCovishieldは、2月23日にウクライナに到着しており、翌日から接種が始まっている。