ベラルーシ野党のチハノフスカヤ氏、クリミア問題についての立場に言及

ベラルーシ大統領選挙に出馬したスヴェトラナ・チハノフスカヤ(シヴャトラナ・ツィヤノウスカヤ)氏は、ロシアにより占領されるウクライナ領クリミアにつき、「法的にはウクライナ、実質的にはロシア」だと発言した。

チハノフスカヤ氏がリトアニア公共放送局LRTへのインタビュー時に発言した

チハノフスカヤ氏は、「大統領候補となった際、私は、ベラルーシにて人々の間で受け入れられている立場を口にした。それは、クリミアは法的にはウクライナ、実質的にはロシア、というものだ。私たちは、国際法が存在することも、クリミアが国際法に反して他国へ行ってしまったことも理解している」と発言した。

同時に同氏は、「私たちの間には、ベラルーシの状況をはっきりさせる、という課題がある。人々が心配しているのは、新しい公正な選挙だ」と述べつつ、「クリミアの状況は非常に複雑であり、ベラルーシ人の間には同問題につき様々な見解があり、私たちはその問題が私たちを分断してしまうことを望んでいない」と発言した。

なお、ベラルーシでは、8月9日に大統領選挙が実施され、その後、中央選挙管理委員会が14日に、最終開票結果として、現役大統領のアレクサンドル・ルカシェンコ候補の得票80.1%であり、有力視されていたスヴェトラナ・チハノフスカヤ候補の得票は10.1%だったと発表した。

これに対して、ベラルーシ市民が全国にて、中央選管の発表に疑問を提示して抗議を続けている。抗議者たちは、選挙結果は捏造されており、実際にはチハノフスカヤ候補がルカシェンコ候補に大差で勝利したと考えている。この抗議運動により、抗議者と治安機関の間で衝突が起き、多くの拘束者や死傷者が出ている。

チハノフスカヤ氏は25日、欧州議会外務委員会臨時会合におけるスピーチの際に「ベラルーシ人の要求は、公正で自由な選挙」だと説明している。