シュタインマイヤー本人、自身の「フォーミュラ」への批判にコメント

ドイツのフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領は、自身の名前のついた「シュタインマイヤー・フォーミュラ」について何を定めるものなのか説明した。

7日、シュタインマイヤー氏がトビリシ(ジョージア)訪問時に発言した。BBCウクライナ語版が報じた

BBCの記者が、「シュタインマイヤー・フォーミュラ」作成時のロシアの役割について、ウクライナのペトロ・ポロシェンコ前大統領(欧州連帯党党首)が「クレムリンで書かれたものだ」と発言しているが、それは事実かと尋ねると、シュタインマイヤー大統領はまず、「第一に、わたしはあなたの質問が理解できない」と答えた。

しかし、その後、シュタインマイヤー氏は、同「フォーミュラ」がどのようにして生まれたかを話し始めた。同氏は、「(編集注:ミンスク諸合意履行の)双方が行わねばならない行動が、あまりにも大きすぎたのだ。そのため、『フォーミュラ』は、紛争参加者が行いたがらなかった(編集注:ミンスク諸合意が定める)大きな行動を、複数の小さな行動にする試みである。それ以上の何も含んでいない」と発言した。

また、同氏は、「その(編集注:フォーミュラ作成へのロシアの影響という)主張に、私は驚いている。なぜなら、その主張をしている代表者の中に当時の大統領(編集注:ペトロ・ポロシェンコ前大統領)がいるからだ」と発言した。

これに先立ち、9月18日、プリスタイコ外相が、ノルマンディ・フォーマット首相補佐官会合にて、ウクライナが「シュタインマイヤー・フォーミュラ」に同意したと発言していた。

10月1日、ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領が、記者会見にて、ウクライナは「シュタインマイヤー・フォーミュラ」のテキストに同意するとの返答をマーティン・サイディックTCG・OSCE特別代表に伝えたと発表した

また、2日、クチマTCGウクライナ代表の広報官であるダルカ・オリフェル氏が、ウクライナが同意することを表明した、いわゆる「シュタインマイヤー・フォーミュラ」のテキストの含まれる書簡を公開している

3日、ゼレンシキー大統領は、ウクライナ国民に対して、ドンバス地方紛争の解決に関する政権の最近の行動、特に、「シュタインマイヤー・フォーミュラ」とは何かにつき説明をする呼びかけ動画を公開した

6日、キーウ(キエフ)市では、「シュタインマイヤー・フォーミュラ」署名への反対を表明する数千人規模の抗議集会が開催されている

写真:DPA