モスクワ拘置所からバス2台が出発 被拘束者交換の開始

モスクワ市内のレフォルトヴォ拘置所から警察車両の先導で2台のバスが出発した。

7日朝、ウクライナの記者ロマン・ツィムバリューク氏が自身のフェイスブック・アカウントに書き込んだ。

記者は、「もしかしたら、ウクライナ人たち(編集注:被拘束者)が空港に向け出発したのかもしれない。2台のバスと随行する警察車両からなる車列が拘置所レフォルトヴォから出て行った」と書き込んだ。

同日、ロシアで捕虜となっているウクライナ海軍軍人の弁護を担当するニコライ・ポロゾフ氏がロシア・ウクライナ間被拘束者交換プロセスが始まったことを認めた。同氏がフェイスブック・アカウントに書き込んだ

同氏は、「ウクライナ海軍軍人捕虜弁護団は、彼らの解放に関する確認の取れない噂や予想にはコメントしなかった。今、プロセスが始まったと言うことができる」と書き込んだ。

これに先立ち、9月5日には、ロシア連邦のプーチン大統領が、ウクライナとの被拘束者交換協議は最終段階に近いと述べていた。

ウクライナへ帰還させる被拘束者リストには、2018年11月末にケルチ海峡末で拘束された24名のウクライナ海軍軍人とその他ロシアで断罪されるウクライナ国民11名が含まれている。

そのリストには、ウクルインフォルム通信の記者ロマン・スシチェンコ、クリミア出身映画監督のオレフ・センツォフ、クリミアの農家であり親ウクライナ的行動で拘束されたヴォロディーミル・バールフ、クリミアの活動家オレクサンドル・コリチェンコ、1994〜95年にチェチェン戦争時にチェチェン側で戦闘に参加したとロシア側が主張するミコラ・カルピュークとスタニスラウ・クリーフ、ベラルーシで拘束されロシアに移送されたパウロ・フリーブ、「クリミア工作員」として断罪されるイェウヘン・パノウ、違法に国境を越えたと断罪される年金生活者のオレクシー・シゾノーヴィチが含まれる。

また、ウクライナにて国家反逆罪容疑のかけられているリア・ノーボスチ・ウクライナのキリロ・ヴィシンシキー氏も交換の対象となっている可能性がある。