米国務省副報道官、露裁判所が有罪判決を出したウクライナ人フリーブ氏の解放を要求

米国務省は、ロシアの裁判所がウクライナ国民パウロ・フリーブ氏に有罪判決を出したことを非難するとともに、ロシアに対して治療を要する同氏を速やかに解放しウクライナへ帰還させるよう呼びかけている。

23日、ロバート・パラディーノ米国務省副報道官が自身のツイッター・アカウントにてメッセージを公開した。

発表には、「私たちは、ウクライナ人のパウロ・フリーブ氏に対する懲役6年というロシアの判決を非難する。彼は、ロシアの対ウクライナ侵略への反対姿勢により、標的にされた」と書かれている。

また、同副報道官は、アメリカはフリーブ氏の健康状態を懸念しているとし、「ロシアは、同氏を速やかにウクライナへ帰還させ、判決を取り消すべきだ」と強調した。同ツイートには、「フリーブ氏の解放を」を意味するハッシュタグ「#FreeHryb」が付けられている。

これまでの報道にあるように、22日、ロシアのロストフ・ナ・ドヌーの裁判所は、ウクライナ国民パウロ・フリーブ氏に6年間の懲役刑を言い渡していた

パウロ・フリーブ氏は、2017年8月24日に、ベラルーシのゴメリ州を訪問していた際に消息を絶っていた。同氏は、ベラルーシには、ソーシャル・メディアで知り合ったロシアのソチ出身の女性に会うために入国していた。

フリーブ氏が会おうとしていた女性は、後にインタビューで、ロシア連邦保安庁(FSB)に指示されて、フリーブ氏をベラルーシに招待したと述べていた。

2017年9月、フリーブ氏がロシアのクラスノダール市の未決囚拘置所に拘留されていることが判明。同氏に対して、ロシア治安機関は、テロの容疑をかけた。同氏の弁護士は、フリーブ氏を拘束し、ロシアに連れ去ったのはFSBであると説明していた。

フリーブ氏の親族は、同氏の健康に複数の深刻な症状が出ていると指摘している。