ハンガリー総領事館、ウクライナ国民に忠誠宣言でハンガリー国籍を付与

ザカルパッチャ州ベレホヴェ市にあるハンガリー総領事館は、ウクライナ国民にハンガリー身分証明書(国籍証明のパスポート)を発行している。発行プロセスには、第二の国籍取得を祝うスパークリングワインでの乾杯と、ウクライナ政府にパスポート取得を報告しないことについての説明が含まれていた。

また、ウクライナ国民は、ハンガリーへの忠誠を声に出して述べることになっている。

上述のプロセスを録画した動画は、ウクルインフォルムが自らの情報源から入手した。

「私はハンガリーを自らの祖国であるとみなしていることを誓います。忠実な国民になり、ハンガリーを守り、ハンガリーに従事していきます。神よ、私を守りたまえ。」ハンガリー身分証明書の取得には、このような忠誠文を3回繰り返して言わなければならない。

国歌が流れた後には、新しいハンガリー国民は、ハンガリー外交官から説明を受ける。ハンガリー外交官は、「ウクライナの国家機関から、ハンガリー国籍を取得したことを隠しなさい」と呼びかけた(編集注:ウクライナは、二重国籍を認めていない)。

ウクルインフォルムは、ベレホヴェ市のハンガリー総領事館に対して、法で定められた手続きで、今回の情報について、具体的にはハンガリー身分証明書のウクライナ国民への発行事実の是非について、加えて、前述のような忠告をしているという事実について尋ねたが、私たちの文書上の問い合わせは、今のところ返事を得られていない。電話での問い合わせも、電話に出た相手がウクライナ語を理解せず、その人物が与えた別の番号には誰も出なかった。

また、キーウ(キエフ)市のハンガリー大使館に同様の問い合わせをしたところ、ウクルインフォルムの記者は、書簡を受け取った事実は伝えられたが、コメントは拒否された。「私たちは、あなたたちの問い合わせを(ハンガリー)外務省に送りました。もし彼らが望めば、もしかしたら返事をするでしょう」とロシア語で返事があった。なお、その際、電話に出た人物はウクライナ語は話せないと強調していた。