ノルド・ストリーム2の建設再開

バルト海のデンマーク領海にて、独露間を結ぶ予定の天然ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」の建設作業が再開された。

24日、独DWが報じた

建設を再開したのは、ロシアのパイプライン敷設船「フォルトゥナ」。関連企業は、以前に得た許可にしたがって敷設を行なっていると説明しているという。

また、フォルトゥナ以外にも複数のロシアの船舶が海上に出ていると報じられている。

なお、ノルド・ストリーム2建設は、全長1234キロメートル、総額100億ユーロのプロジェクトで、すでに94%の敷設が終わっている。

同パイプラインは、完成すると年間550億立方メートルのガスを送ることが可能となると説明されている。ただし、同パイプラインがウクライナを迂回すること、欧州の対露エネルギー依存を高めることから、ウクライナ、米国、ポーランド、バルト諸国が同パイプラインの建設に反対を表明している。

米国が2019年12月に発効した対ノルド・ストリーム2制裁により、同パイプラインの建設作業は停止していた。さらに、米国の2021年会計年度の国防予算を定める国防権限法(採択済み)にも、同パイプラインへの追加制裁が含まれている。

1月20日に発動された米国の追加制裁では、ロシアのパイプライン敷設船「フォルトゥナ」も制裁対象となっている