ウクライナの防衛分野の契約の背後に影響力のある人物が存在する可能性あり=汚職捜査機関トップ
ウクライナの政権高官の汚職犯罪の捜査に特化した機関「国家汚職対策局(NABU)」のクリヴォノス局長は10日、防衛分野における犯罪は、NABUと特別汚職対策検察(SAP)が最も多くのリソースを投じている最優先課題の1つだと発言した。
クリヴォノスNABU局長が記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
クリヴォノス氏は、「防衛分野における汚職が国の防衛能力を弱体化していることは疑いようがない。これは絶対的な事実だ。防衛分野における犯罪、犯罪の性質について語るなら、防衛には私たちの注意の焦点が当たっている。それは、NABUとSAPが最も多くのリソースを投じている最優先課題の1つだ」と発言した。
また同氏は、兵器の大型供給企業の受益者の中に、影響力のある人物がいる可能性があると指摘した。
その際同氏は、「非公開の情報源に基づくと、法執行機関、議会、国家において影響力のある高職者が実質的な利益所有者として登場している。そして彼らは実質的に、あれやこれやの企業の共同受益者となっている。一見すると、当然ながらそれらは巨額の契約であり、効果的な種類の兵器に見えるかもしれない。しかし問題は、その契約がどのように獲得されたか、そしてそのような政策によって実質的に競争が破壊されているという点にあるのだ」と強調した。
同氏はその際、それを捜査し証明することは非常に困難であると指摘しつつ、「当然ながら私たちは多くのリソースを費やし、非常に頻繁に結びついている海外の何百もの金融取引を追跡している。これら最終受益者や彼らの影響力を追跡し、該当する犯罪の記録を行っている」と発言した。
また同氏は、汚職は国家機構を非効率にすると述べ、「したがって、国家機構が非効率だと、例えば関連の調達プロセスの組織化や、必要なシェルターネットワークあるいはエネルギー・インフラ施設のあらゆる保護ネットワークの建設を100%保障することができないのだ。つまり、『汚職』は『非効率』と同義である。NABUとSAPの力だけで防衛分野の汚職を撲滅することはできない。巨大な予算と膨大な数の調達があり、その一つ一つに一定の汚職リスクが存在し得るからだ。これは汚職対策機関と国防省自体による共同作業だ」と述べた。
同記者会見時、クリメンコSAP長は、国防省があり得る汚職に関する分析を求めて、初めてNABUに要請を行ったと報告した。その際クリメンコ氏は、「過去半年の間に、省は防衛分野のどこに汚職のリスクがあるかについての分析を提示するよう、初めてNABUに要請した。NABUはそのような分析を提供した」と発言した。
また同氏は、防衛分野の汚職の撲滅は、国防省もまた汚職を削減するための措置を講じることで初めて可能になるとの確信を示した。
同氏はその際、「私たちは具体的案件を捜査し、汚職がどのように機能しているかを明確にすることしかできず、その後、さらなる汚職の拡大を防ぐための行政的決定を下すのは(国防)省である。私たち単独では不可能だ。それほど多くの事件を捜査するためには捜査官も検察官も不足している」と指摘した。
同氏はまた、汚職を克服するには行政リソースの導入が必要だと述べ、「すなわち、高品質で安価な商品を提供する企業が落札できるよう、透明性のある調達入札を実施することだ」と述べた。