ウクライナはクリミアの孤立とロシアに「兵站の悪夢」を作り出そうとしている=オーストリア専門家
オーストリアの専門家マルクス・ライスナー氏は、ウクライナは無人機によるロシアの船舶や兵站ルートへの攻撃を通じて、一時的被占領下にあるクリミアを孤立させ、2023年の地上での反転攻勢作戦で達成を目指していた効果を達成しようとしていると指摘した。
オーストリア軍大佐でテレジア軍士官学校将校訓練研究所長のライスナー大佐がウクルインフォルムとのインタビュー時に発言した(リンク先はウクライナ語)。
ライスナー氏は、「現在、ウクライナは無人機を用いて、2023年に地上攻勢で達成したがっていたのと同じ状況を作り出そうとしている。それは、クリミアの孤立である。当時期待していたことであり、実際にロシアに交渉を強制できたかもしれない、まさにその兵站上の悪夢を作り出すという算段だ。現在実行されているのは、まさにその計画だ」と発言した。
同氏はまた、2023年の反攻作戦の際に、ウクライナはザポリッジャ州をアゾフ海まで進軍し、ロシアの陸上連絡線を遮断し、それをケルチ大橋への攻撃と組み合わせることを計画していたと喚起した。
そして同氏は、「(当時の)作戦上の構想は、クリミアへの補給を遮断し、ロシアにとっての真の兵站上の悪夢を作り出すことだった」と指摘した。
同氏はまた、ウクライナはアゾフ海におけるロシアの「影の船団」の船舶に対するものより大規模なキャンペーンを最近開始したばかりだと述べた。
同氏はその際、「私の見解では、このキャンペーンが今になってようやく開始されたのは奇妙だ。専門家の間でも、ウクライナがなぜ主に陸上廊下や補給ルートを攻撃し、アゾフ海の『影の船団』の船を攻撃しないのか長らく不思議がられていた」と発言した。
同氏は、様々な報告によると最大150隻の船が攻撃された可能性があるとしつつ、深刻な損傷を受けた船や沈没した船の数に関する確実なデータはなく、その一部は繰り返し攻撃を受けた可能性があると指摘した。
同時に同氏は、「しかし重要なのは、アゾフ海もまた、ロシアにとってもはや自由に移動できない空間になりつつあるということだ。たとえいくつかの船が繰り返し攻撃されたのだとしても、ウクライナ側が定期的に公表している数字や動画は、大きな効果であり、ロシアにとって高まりつつある問題を物語っている」と強調した。
同氏は、他方で、ロシアもまた重要インフラ、前線地域のガソリンスタンド、鉄道連絡、機関車、黒海の穀物船を攻撃することで、ウクライナの物流を破壊しようとしていると留意した。
そして同氏は、「この関連で、私は(編集注:ウクライナ軍の元軍総司令官で)現駐英大使のザルジュニー氏に言及したい。彼は、ロシアを過小評価してはならず、戦争はまだ終わっていないと的確に指摘していた。ロシアは今後も新たなサプライズを準備する能力を有している」と指摘した。
写真:UK in Austria