ポーランド大統領、対無人機システムとの交換によるミグ戦闘機のウクライナへの引き渡し可能性に言及
ポーランドのナヴロツキ大統領は19日、同国保有の戦闘機「MiG29」のウクライナへの引き渡し問題につき、ポーランドは対称的なパートナーシップを模索しているとし、対無人機システムと同戦闘機の交換の可能性に言及した。
ナヴロツキ大統領が、ワルシャワで行われたゼレンシキー宇大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ナヴロツキ氏は、「私の職務範囲は、ポーランド兵士、特に『MiG』がどうなるのかを案じているマルボルクの兵士たちの利益を守ることであること喚起したい。一方で、私たちが置かれているこの相互依存関係においてだが、この会談こそがその証拠であるが、私たちは戦略的かつ対称的なパートナーシップを模索している。その『MiG』と対無人機システムの交換は、私たちの政策に矛盾するものではない。したがって、形式的な問題が解決されれば、本件は解決に向かうと思う」と発言した。
またゼレンシキー宇大統領は、同記者会見時に、ウクライナの『MiG』への関心について言及した。その際同氏は、「私は、ウクライナの(編集注:『MiG』に関する)関心がどこにあるのかを説明したい。日々戦争が続く中、1人1人の操縦士の存在は大変貴重なのだ。パイロットの教育及び訓練には数年を要する。問題は、私たちに『F16』がないということではない(中略)。経験豊富な操縦士を戦場から離して、国外へ派遣すると、その操縦士が『F16』でロシアとの戦いのために戻ってくるには、経験に応じて1年、あるいは8カ月、時には1年半の時間を費やすことになる。私たちにとっての『F16』と『MiG』の違いは、単に私たちの操縦士を失わない(編集注:訓練のために戦場からの離脱者がでない)という点にある。なぜなら、(編集注:『MiG』は)私たちの人々はすでに訓練を受けているからだ。要望の意図はそこにある。問題は機体の不足ではなく、操縦士の不足なのだ。改めて強調するが、この問題は私たちにとって非常に重要だが、しかし、私たちはポーランドに対して航空機を引き渡すよう圧力をかけたことは一度もない」と発言した。
また同氏は、新型機の引き渡しについて話しているのではないと述べ、本件が解決されることへの期待を表明した。
これに先立ち、今月ポーランドのトムチク国防次官が、同国は年内にポーランド軍での運用を終了する予定の「MiG29」を6〜8機ウクライナに引き渡す予定があると発言していた。