ロシアにウクライナのNATO加盟に関する投票権はない=ルッテ事務総長
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は、ウクライナのNATO加盟問題においてロシアに投票権はなく、それは同機構加盟国の全会一致の有無にのみ左右されるものだと発言した。
ルッテNATO事務総長がエル・パイスとのインタビュー時に発言した。
ロシアによるウクライナのNATO加盟阻止願望へのコメントする際、ルッテ氏は、「ロシアには、誰がNATO加盟国になるかについて投票権も拒否権もない」と発言した。同時に同氏は、新規加盟にはNATO内での全会一致が必要であることも喚起した。
同氏はまた、「ワシントン首脳会合の際、私たちは、ウクライナがNATOへの不可逆的な道にあることを決定した。同時に、米国を含む複数の同盟国が、現時点でのウクライナの加盟に反対だと表明している」と指摘した。
その他同氏は、「もしNATO加盟が選択肢でないなら」、米国の和平案では、ウクライナに対して、ロシアが今後二度と侵攻を試みることのないよう十分に強力な安全の保証を提供しなければならないと発言した。
その際同氏は、「1つ目の問題は、ウクライナ軍をどうやって強力に維持するか。2つ目は、有志連合が何を提供できるか。3つ目は、米国がどのような貢献をするか。なぜなら、トランプ大統領はアラスカでプーチン氏と会う前に、彼は安全の保証に参加することを望むと発言したからだ。その議論は続いている」と発言した。
記者から、将来のウクライナ加盟はあり得るのかと質問されると、ルッテ氏は、1949年付ワシントン条約(北大西洋条約)は欧州大西洋地域のあらゆる国加盟を認めていることを喚起した。同時に同氏は、「しかし、全同盟国の全会一致なしでは、それは不可能だ」と補足した。
同氏はさらに、ロシアは欧州にとっての長期的脅威であり続けると強調した。同氏はその際、「もしロシア大統領がその歴史修正のための間違った考えのために100万人の自国民を犠牲にする準備があるなら、私たちは準備がなければならない。だからこそ、私たちは私たちの防衛により多くを割かなければならないのだ。和平計画はロシアが欧州にとっての長期的脅威であるという評価を変えない」と主張した。