ウクライナはクリミアの露FSB拠点を「フラミンゴ」で攻撃=報道
ドイツのディ・ヴェルト紙は、ウクライナがロシアが占領するクリミアの北部の連邦保安庁(FSB)の拠点に対して、国産巡航ミサイル「FP5 フラミンゴ」の実戦試験を実施したと報じた。
ディ・ヴェルトの記事には、「ウクライナの新しい兵器が、おそらく試験的な条件で、実戦運用されたという複数のメッセージが存在する。確かに、3弾の巡航ミサイルが、ロシアが占領するクリミア北部のFSB基地への攻撃に使用された」と書かれている。
オスロ大学のミサイル技術専門家であるホフマン氏の評価では、この3弾のうち2弾のミサイルが目標に到達し、他1弾は約100メートル手前に落下したという。
記事には、「一見すると、それはあまり良い結果ではない。しかし、この攻撃が直径最大15メートルのクレーターを残したことを考慮に入れると、不十分な精度が巨大な打撃力によって補われていることがわかる」と指摘されている。
また記事では、ウクライナ政権が現在、新しいミサイルの使用に関する全て詳細を明らかにしていないのは、もしかしたら自国の「フラミンゴ」と米国の「トマホーク」の同時使用に向けて同盟国と調整することを期待しているためかもしれないと推測されている。
記事には加えて、ロシアによるエネルギーインフラへの新たな一連の攻撃を受けて、ゼレンシキー氏が「もしクレムリンがキーウを停電で脅すなら、彼らはモスクワでも停電が起こり得ることを知るべきだ」と発言したことも引用されている。
同紙は、そのような発言が、ロシア側によるさらなるエスカレーションが発生した場合に、ウクライナがロシアのエネルギー施設を攻撃する用意があることを示している可能性があると指摘している。
これに先立ち、ウクライナのゼレンシキー大統領は、同国が自国製ミサイル「フラミンゴ」と「ネプトゥーン」を成功裏に運用していると発言していた。
写真:defence-ua