ロシア軍、軍事演習「ザーパド2025」終了後、ベラルーシ領から撤退
ウクライナのデムチェンコ国境警備庁報道官は17日、9月12日から16日まで行われたロシアとベラルーシの合同軍事演習「ザーパド2025」の期間中、ウクライナ国境付近で脅威となる活動や異常な事態は一切確認されなかったと報告した。
デムチェンコ報道官がウクルインフォルムでの記者会見時に伝えた。
デムチェンコ氏は、「幸いなことに、演習の活動期間中、ウクライナ国境方面ではいかなる活動も挑発も観測されなかった。演習が行われた場所は、ベラルーシ領のかなり奥深くに位置していた」と述べた。
また同氏は、ウクライナ側は、情報面や軍事面の挑発など、様々なシナリオに備えていたが、実際にはウクライナに直接脅威をもたらすような行動は一切確認されなかったと伝えた。
同氏はさらに、演習終了後、ロシア軍の部隊がベラルーシ領内で撤収を開始し、ロシアへの帰還に向けて準備していると述べた。その際同氏は、「彼らが本当にロシアへ向かうこと、ウクライナにとっての追加的脅威を生み出さないことを期待している」と補足した。
その他同氏は、今年の演習に参加したロシア軍の兵力は、昨年よりも大幅に少なかったと指摘した。比較すると、2023年には最大1万2000人のロシア軍軍人がベラルーシ領内で訓練を行なっていたが、今年の規模はそれよりはるかに少なかったという。
同時に同氏は、ウクライナの情報機関と国境警備庁がベラルーシの状況、特にロシア軍の移動を注意深く監視し続けているとし、なぜなら、その国境地帯は依然として潜在的な脅威となっているからだと説明した。
同氏は、「ベラルーシがテロ国家への支援を止めるまでは、この方面にはリスクが残り続ける」と指摘した。