露宇戦争の朝鮮戦争シナリオでの終結の可能性はあるが、安全保障の観点からウクライナには適さない=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は、現在のロシア・ウクライナ戦争が朝鮮戦争の時のようなシナリオで終結する可能性はあるものの、しかし、安全保障の観点からそれはウクライナに適さないと発言した。
ゼレンシキー大統領が仏ル・ポイントとのインタビューの際にコメントした。
ゼレンシキー氏は、「韓国は、価値が勝利した例だ。同国の発展は、経済的、文明的に真の衰退が生じた北朝鮮の発展とは比べものにならない。韓国は、文明、技術、経済の観点で飛躍したのは、同国がヒューマニズムを育んでいるからだ。それは国家にとって最も重要なことである。人を中心に据えねばならない」と強調した。
また同氏は、ウクライナにとって朝鮮半島シナリオで戦争が終結することはあり得るとしつつも、しかし、北朝鮮の脅威はロシアのそれとは比べものにならず、韓国にとっての安全の保証のレベルは著しく高いことを指摘した。
その際同氏は、「全てのことがあり得るが、しかし、韓国には米国という大きな同盟国がいることを指摘せねばならない。そして、信じて欲しいが、彼らは自国の安全を保証する多くの防空システムを保有しているのだ。正直に言えば、ウクライナは韓国が保有している『パトリオット』システムのような信頼できる安全の保証を得ることを希求している。しかし、この比較には限界がある。北朝鮮の人口は、2000万人強だが、ロシアは1億4000万人以上だ。ロシアからの脅威は、5倍か6倍、あるいは10倍も大きいのだ。韓国のモデルを完全に再現することは、安全保障の観点から、ウクライナには適さない」と発言した。同時に同氏は、韓国の経済モデルには非常に感銘を受けていると補足した。