ゼレンシキー宇大統領、米国による対ウクライナ安全保証モデルは対イスラエル保証に似たものとなるだろうと指摘

ウクライナのゼレンシキー大統領は、将来のウクライナが諸外国と二国間で締結する「安全の保証」合意につき、合意には武器支援、制裁、財政支援が含まれていなければならないとしつつ、その内容は国毎に異なり得ると発言した。

ゼレンシキー大統領がナタリヤ・モシーチューク記者へのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、「そこ(編集注:二国間の安全保証合意)には、制裁も、武器も、財政も、防空も、航空機もなければならない。メニューは大きいが、顧客は様々、というようなところだ。米国とは、より強力な二国間合意となり、英国との間でも強力なものとなる。武器は持たないが、侵略再来の際に財政(支援)、強力な制裁は可能な国もある」と発言した。

また同氏は、米国との合意が同国の対イスラエルの安全保証モデルとなる可能性を排除しないと指摘した。

同氏は、「米国からは、私たちは、おそらくイスラエル型と同様の、武器、技術、訓練、財政などのあるモデルとなるであろう。あたかもイスラエル型だが、別の国向けのもの。私たちには別の敵がいるのだ」と発言した。

さらに同氏は、米国の大統領が交代した際にも合意は効力を発揮し続けるとし、その合意文書は議会で必ず批准されるし、欧州の国々でも各国の議会で批准されると強調した。

また同氏は、ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)加盟を断念しておらず、二国間の安全保証はNATO加盟までの道のりで効力を有すものだと指摘した。

これに先立ち、7月12日、G7首脳は、ゼレンシキー宇大統領とともにウクライナのための安全の保証に関する文書「ウクライナ支援に関する共同宣言」を発表していた。この共同宣言参加国は今後ウクライナとの間で同国の安全を保証する二国間合意を締結していく。すでに、米国、英国、カナダがウクライナとの間で合意締結に向けた協議を始めている。

写真:動画のスクリーンショット