ウクライナ東部ハルキウで無人機展示会開催 24のメーカーが出展

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ウクライナ東部の主要都市ハルキウにて24日、無人航空機展示会「怒りの鳥たち デモ・デイ」が開催され、約50の無人機メーカーが参加し、内24社が自社無人機を出展した。

ウクルインフォルムの記者が伝えた。

参加者は、展示された製品を見たり、企業間で意見交換や連絡先交換を行っていた。特に軍人が無人機の性能や特徴に関心を抱いていた。イベントに参加したのは、計340人。

プロジェクト「ヴィクトリー・ドローン」の代表を務める、退役軍人・ボランティアのマリヤ・ベルリンシカ氏は、ウクルインフォルムに対して、前線の都市であるハルキウで今回の展覧会を開催することが大切だったと指摘した。

ベルリンシカ氏は、「攻撃型無人機は極めて効果的だ。ここでは、500〜600ドルするFPVドローンが紹介されたが、これらは敵の数百万ドルする機材を攻撃できる。しかし、同様の行動は敵も行える。敵を過小評価することは最も危険なことだ。もちろん、私たちは、人々の英雄心によって成功を得ているが、幻想の中に入ってもいけない。私たちには様々なタイプの様々なクラスの無人機が必要だ。何千キロメートルも飛行するもの、クレムリンだけでなく、彼らの戦略的企業のところまで届くものから、塹壕に飛び込むだけで、歩兵に戦術的レベルで敵の攻撃を止める機会を与える無人機までである。偵察用や攻撃システムも必要だ」と発言した。

また同氏は、地方自治体に対して、技術の発展への投資と、軍人のための無人機購入への参加を呼びかけた。

更に同氏は、「ヴィクトリー・ドローン」のおかげで、ウクライナでは約2万8000人の無人機操縦士が訓練を受けたと伝えた。

今回のハルキウでのイベントの運営は、「ディグニタス」基金がハルキウ州軍行政府の支援を受けて実施したという。類似の無人機展覧会は、これまでにキーウ、ドニプロ、リヴィウで開催されていた。

なお、「怒りの鳥たち」プロジェクトは、無人機購入のために3000万フリヴニャをこれまでに集めていた。現在もさらに1000機の無人機購入のためにさらに3000万フリヴニャの資金を集める第2回目の募金が始まっている。

「ディグニタス」募金サイト「1000 Drones for Ukraine」へのリンク

写真:ユリヤ・バイラチュナ/ウクルインフォルム