ニーニスト・フィンランド大統領、戦闘機「ホーネット」をウクライナに提供できない理由を説明

フィンランドのニーニスト大統領は3日、同国は新たな航空機を受け取る前に戦闘攻撃機「ホーネット」をウクライナに提供することはできないと発言した。

ニーニスト大統領がヘルシンキを訪問したゼレンシキー宇大統領との共同記者会見時に記者からの質問に答える形で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ニーニスト氏は、「私たちの状況は、欧州連合(EU)の大半の国々、北大西洋条約機構(NATO)の国々と地理的に著しく異なる。(中略)私たちはかつてホーネットを獲得した。現在、私たちはそれをF-35に代える。それは私たちのように小さな国にとっては非常に大きな支出だ。(中略)しかし、私たちは、強力な防衛が必要なことを知っている。私たちは、新しい航空機を得るまでは、ホーネットを渡せない。そして、残念ながら、その時には、ホーネットは実質的にもう使えなくなっているのだ」と発言した。

そして同氏は、ウクライナに対する航空機提供の議論の際に、議論の対象となっているのは、戦闘機F-16だと指摘した。同氏は、「私たちはそれは持っていない。私たちのところにあるのは戦闘機ホーネットであり、それはかなり古いものだ」と補足した。

また、同日、フレデリクセン・デンマーク首相は、その後の北欧諸国の首脳を交えた記者会見時に、ウクライナに対する西側戦闘機の提供に関する決定はまだ採択されていないと伝えた。

フレデリクセン氏は、「戦闘機について話すと、私たちがもうしばらく話しているその問題は、同盟国間で継続協議される。それは難しい課題であり、難しい問題である。議論は続いている。デンマークの視点からは、私たちはまだその議論を終わらせていない」と発言した。

同時に同氏は、デンマーク議会が前日に第10回対ウクライナ支援パッケージの提供をデンマーク政府に提案したことへの満足を表明した。同氏は、「これまでで最も高価なもの」だとしつつ、正確な数字には言及しなかった。同支援は、ウクライナが要請してきた様々な装備品を含むものだという。

同氏はまた、「私たちの火砲は現時点でウクライナへ向かう道中にある」とし、さらに今後も支援を続けていくと述べた。

なお、同日、ウクライナのゼレンシキー大統領は、ウクライナはまもなく反転攻勢を行う予定であり、その後、現代的戦闘機を受け取ることができるだろうと発言していた

写真:大統領府