露軍のウクライナ周辺集結 「脅威は非常に深刻」=米国務長官

ブリンケン米国務長官は、ウクライナにとってのロシアからの脅威は「非常に深刻」であると述べ、ロシアが自軍部隊を撤退させることへの期待を表明した。

6日、「アメリカの声」通信が報じた

ブリンケン氏は、「私は、ロシアが沈静化の道を進み、自軍部隊を撤退させ、現在の見解相違につき外交を利用することを強く期待している」と発言した。

同氏はまた、米国はミンスク諸合意履行を進める支援を行う準備があると述べ、同合意は「ドンバスあるいはウクライナ東部の対立解決にとっての道となる可能性がある」と発言した。

加えて同氏は、ロシアからの脅威につき、「脅威は非常に深刻だ。なぜなら、私たちは、ウクライナとの国境沿いに部隊の著しい集結を観察しているからだ。私たちは、ウクライナ国内を不安定化する努力や、ソーシャルメディア上の反ウクライナ・プロパガンダキャンペーンも目にしている。その(露発プロパガンダキャンペーンの)規模は、約10倍となっている」と発言した。

これに先立ち、ウクライナ国防相は、ロシア軍の侵攻の可能性があるのは1月末であり、現在ロシア軍部隊兵力9万4300人が国境沿いや被占領地に集結していると発表した。米ワシントンポストは、米情報機関の情報として、現在集結している露軍兵力は約7万と評価しつつ、1月にはこれが約17万5000人、大隊戦術群100個にまで増えた上で侵攻が始められる可能性があると報じた。ロシア政権は、侵攻計画を否定しており、ウクライナの武装を認めているとして欧米諸国を非難している。

米ホワイトハウスは、7日にバイデン米大統領とプーチン露大統領がオンライン会談を行う予定があることを認めている。