OSCE国境監視団:軍服着用人物40人が政府管理のない露との国境地点を通過

過去1週間、軍服を着用した40人がロシアの国境検問地点「グコヴォ」と「ドネツク」を通じて、ウクライナ政府が管理できていない地域へ移動した。

2日、ロシア・ウクライナ間国境のロシア側国境検問地点「グコヴォ」と「ドネツク」を監視する、欧州安全保障協力機構(OSCE)国境監視団(OM)の週間報告書で発表された。

報告には、「本報告書の観測週、国境を双方向に越境する軍服を着た人物の数は、40名に増加した(前観測週は、26名)。そのうち、12名がロシア側へ越境、28名がウクライナ側へ越境した(これら人物の93%は、国境検問地点『ドネツク』を通じて越境した)」と記述された。

軍服着用人物は、単独である場合、集団である場合、徒歩で越境する場合、車両で越境する場合があることが報告された。また、監視要員は、車両で越境する場合、特に着色ガラスが用いられた車両の場合、乗車する人物の監視が困難であることを指摘した。

加えて、同観測週、両国境検問地点を409台のバスが通過。その中には、路線の記載された通常路線(その多くが、ウクライナ・ルハンシク市~ロシア領間の移動)のものと、路線の記載がなく「不定期路線」と書かれたものがあったとのこと。また、運搬用と旅客用のマイクロバスが計156台越境したとのこと。

同観測週、両国境検問地点を、903台の運搬車両が通過(前観測週は880台)。うち493台がロシア領へ移動。うち60台が燃料輸送車であったとのこと。

また、OM監視員は、「グコヴォ」から南西にある鉄道路を通って鉄道が通過する音を17回聞いたことを報告した(うち、9回がロシア領へ、8回がウクライナ領への移動)。

報告書によれば、ロシア国境検問地点「グコヴォ」と「ドネツク」で常駐監視を行っているOM要員数は、22名とのこと。