ワシントン首脳会議でウクライナはNATO加盟には招待されないだろう=事務総長

北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は29日、ウクライナをNATO加盟に招待する決定は全32加盟国の決定を必要とするもので、今年7月にワシントンで開かれるNATO首脳会議ではその決定はまず採択されないだろうと指摘した。

キーウを訪れたストルテンベルグ事務総長がゼレンシキー宇大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

その際ストルテンベルグ氏は、NATOはウクライナを同機構にできる限り近付け、同国のNATO軍との間の完全な相互運用性を実現すべく、あらゆる可能なことを行うとも発言した。

同氏は、「私は、ウクライナの合法的な場所がNATO内にあると確かに確信している。私たちは、ウクライナがこの同名の加盟国になれるよう、緊迫しながら活動している。そのような決定のためには、全ての同盟国が同意するようにせねばならない。コンセンサスが不可欠だ。単なる過半数ではなく、全32か国が同意することだ。私は、7月の首脳会議までにそのような同意が得られることは期待していない。しかし、私たちがウクライナを加盟に近付けること、ウクライナが完全な加盟国になる日をできるだけ早く近付けることを私たちが示せることは確かに期待している」と発言した。

同時に同氏は、ウクライナのNATO軍との完全な相互運用性を確保するためのNATO加盟国の努力と、ウクライナをNATOの全ての基準に合致させるための支援は、必要な政治的条件全てが遵守された後すぐにウクライナがNATOの完全加盟国になれることを目的としたものだと指摘した。同氏は、現在ウクライナに提供されている軍事支援は、ウクライナのNATO加盟を可能にする、将来の現代的防衛戦力を構築する上での支援となるとも発言した。

その際同氏は、昨年のビルニュスでのNATO首脳会議の重要な決定、特にウクライナに対しては「加盟行動計画(MAP)」を免除する決定を喚起し、それは同国の加盟への道を短縮するものだと指摘した。また同氏は、ビルニュスでは、NATO加盟国がNATOウクライナ理事会を創設し、ウクライナ軍とNATO加盟国軍の間の相互運用性を高めるための拡大支援プログラムを採択したことも喚起した。

写真:大統領府