ロシア軍の攻勢速度は半減も「戦争の転換点まではまだ遠い」=シルシキー宇軍総司令官

ウクライナのシルシキー軍総司令官は、2026年の上半期、ロシア軍の攻勢速度が2倍以上減速したと指摘した。

シルシキー総司令官が2026年上半期の戦闘の総括をテレグラム・チャンネルで報告した

シルシキー氏は、「敵は大規模攻勢を展開しようとしていたが、兵員及び機材において約2倍の優位があったにもかかわらず、設定されていた目標は、実質的にどれも達成することができなかった。以前は、ロシア軍は13の作戦方面で積極的な攻勢を仕掛けていたが、現在作戦方面は最大で6、7残るのみである」と伝えた。

また同氏は、「ウクライナ軍は、防衛作戦を安定化措置と組み合わせながら継続しており、また一部の方面では積極的行動を展開し、作戦上の主導権を維持している。現在、私たちの強襲行動と敵の(強襲)行動の比率はおよそ40対60である。正に防衛戦力の積極的な行動のおかげで、2026年上半期にロシア軍の進攻速度は2倍以上減速した」と報告した。

同氏はさらに、ロシア軍の1か月平均の兵員損耗数(死傷者数)は約3万2000人に達していると指摘した。

さらに同氏は、「私たちはロシア侵略軍を消耗させる戦略を一貫して実現している。進攻ペースにおいて、双方は実質的に均衡に近づいている。ウクライナ防衛戦力によって解放される領土と、敵が進軍に成功している領域との比率が増加する(編集注:解放の比率が高まる)という、安定した傾向が維持されている」と報告した。

他方で同氏は、「敵を過小評価してはいけない。戦争の転換点まではまだ遠い。侵略者はルハンシク州及びドネツィク州の完全な占領という計画を断念しておらず、ドニプロペトロウシク州及びザポリッジャ州における攻勢を拡大すること、ウクライナ北部地域に緩衝地帯を作り出し、それを拡大することを希求している。ミサイル・無人機攻撃や誘導航空爆弾の使用の激しさ、民間人に対する犯罪の数が増加している」と警戒した。

そして同氏は、「だからこそ、ウクライナ軍は敵にしかるべき反撃を加え、最後にはクレムリンに対して私たちの条件での公正な平和を強制することができるよう、一貫して自らの能力を増強している」と述べた。

その他同氏は、過去6か月間で長射程攻撃手段によりロシアの領土内にある697点の目標が攻撃されたとし、敵に与えた直接的及び間接的な経済的損失は、少なくとも61億ドルと評価されていると報告した。

同氏は加えて、中射程攻撃キャンペーンも効果的に機能している、とし、前述期間に敵の7028の施設が攻撃されたと伝えた。

また同氏は、「指揮官たちは、少なくとも60日に1回は人員の交代を行う可能性を見つけることを義務付けられている。これは私たちの戦士の生命と健康、彼らの戦闘能力、そして人々に対する公正な対応の話だ」と強調した。

同氏はその他、上半期の総括として、軍隊における刑事犯罪の数が12%減少したと伝えた。