リヴィウ州への「オレシニク」攻撃はポーランドへのシグナル=ポーランド元国防相
ポーランドのヤヌシュ・オニシケヴィチ元国防相(1992〜1993、1997〜2000)は、ポーランド国境から数十キロのリヴィウ州内の標的に対し、ロシアが中距離弾道ミサイル「オレシニク」による攻撃を行ったことは、ポーランド政権へのシグナルだとの見方を示した。
オニシケヴィチ・ポーランド元国防相がウクルインフォルムにコメントした。
オニシケヴィチ氏は、「あれはむしろ、ポーランドにとってのシグナルだった。現在、停戦成立後におけるウクライナ支援の巨大な物流ハブとしてジェシュフ市のことが話されている。ロシアは、撃墜が困難なミサイルを用いて、ポーランドにあるこの種の施設を攻撃する能力があることを誇示したのだ」と述べた。
同時に同氏は、そのような力の誇示によって、ウクライナ支援に対するポーランドのアプローチが変わることはないと指摘した。
さらに同氏は、今回の「オレシニク」による攻撃を、昨年9月10日の夜にポーランド領に対して行われたロシアの無人機攻撃と比較した。その際同氏は、今回の「オレシニク」の攻撃も、当時のポーランド国境を侵犯した多数の無人機も、いずれも実弾頭を搭載していなかった点に注目した上で、それが誇示と威嚇の試みであったと指摘した。その上で同氏は、「しかし、誰も怯えさせてはいないのだ。単に(編集注:ウクライナ支援のために)必要なことを今後も行い続けなければいけない」と述べ、ポーランド政府がこれに何ら反応を示さなかったことは正しい判断だと指摘した。
これに先立ち、1月8日23:50頃、空襲警報の発令中にリヴィウで爆発音が響いた。ゼレンシキー宇大統領は、ロシア軍は中距離弾道ミサイル「オレシニク」で攻撃を行ったと伝えていた。
ロシア国防省は、1月9日未明、ウクライナ領土に対して中距離弾道ミサイル「オレシニク」などによる攻撃を行ったと発表している。
ウクライナ外務省は、ロシアがリヴィウ州への攻撃に中距離弾道ミサイルを使用したことを受け、国連安全保障理事会の緊急会合、ウクライナ・NATO理事会、並びにEU、欧州評議会、欧州安全保障協力機構(OSCE)における対応を要請する意向を表明している。
米国の戦争研究所(ISW)は、ロシア軍が中距離弾道ミサイル「オレシニク」によりウクライナを攻撃したのは、戦争終結後に同盟国がウクライナへ部隊を展開することを阻止するための威嚇の試みだろうと推測している。