トランプ氏、露宇戦争の和平合意に向けた未解決事項の存在を指摘

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米国のトランプ大統領は28日、ロシア・ウクライナ戦争の終結に向けた交渉は最終段階にあると主張しつつ、同時にいくつかの困難な問題が残っていると発言した。

トランプ大統領がマー・ア・ラーゴでのゼレンシキー宇大統領との会談後共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

記者から、安全の保証に関する合意の準備状況を質問されると、トランプ氏は、「95%だと言っても良いかもしれないが、私はパーセンテージで話すのは好きではない。ただ、私たちは非常に良く取り組んでいると私は思っている。(編集注:合意に)非常に近づいているかもしれない」と回答した。

また同氏は、進展は一日で成し遂げられたものではないと述べ、「私たちは今日大きな前進を成し遂げたが、実は、それはこの1か月間の成果だ。これは1日で行えるプロセスではなく、非常に複雑な事柄だ」と強調した。

ドンバス地方の「自由経済地域」とコンタクト・ラインに関する問題について、トランプ氏は、「『合意した』という言葉は強すぎる。合意していないと言えるだろうが、合意に近づいている。それは非常に困難な問題だが、解決されると思っている」と発言した。

ロシアのウクライナに対する領土要求については、トランプ氏はそれが交渉の対象だと答えた。同氏はその際、「それこそが彼ら(ロシア)が求めていることだ。(中略)その件に関しては対立があり、彼らは調整しなければならない。だが、私は、全てが正しい方向に進んでいると思っている」と語った。

また同氏は、世論調査によれば、ウクライナ人の大多数が戦争の終結を支持していると主張した。その際同氏は、「調査が行われ、(その結果)91%がこの戦争の終結に賛成していることを、私は知っている。だから、彼らも他の全ての人々と同様に、戦争を終わらせたがっているのだ。ロシアも終わらせたがっているし、誰もが終わらせたがっている。私も終わらせたい。なぜなら、これほど多くの人々が亡くなるのを見たくないからだ」と述べた。

最も困難な未解決の問題について質問されると、トランプ氏は、それは領土の問題だと発言した。

その際同氏は、「土地はすでに一部制圧されている。もしかしたら、その土地の一部はさらに制圧されるかもしれないし、今後数か月の間に制圧されるかもしれない。ならば、今協定を結ぶ方が良いのではないか?」と問いかけた。

同時に同氏は、ウクライナの強靭性も評価し、「彼らは非常に勇敢だった。彼らは非常に激しく戦い、今も戦い続けている」と指摘し、ロシアとウクライナの双方が戦争の終結に関心を持っていると補足した。

なお、28日、米フロリダ州のトランプ大統領邸宅「マー・ア・ラーゴ」において、ゼレンシキー大統領とトランプ大統領の会談が行われていた。

写真:ウクライナ大統領府