ウクライナにおけるロシア侵略戦争の民間人犠牲者の数が6月から11月にかけて大幅増=国連監視団報告書

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、2025年6月から11月までの期間に、ロシアの対ウクライナ侵略による民間人犠牲者の数が、前線付近と都市部の両方で大幅に増加したと報告した。

OHCHRが9日に公表した報告に書かれている

ベル同人権監視団団長は、「私たちの調査結果は、いくつかの憂慮すべき傾向を裏付けている。前線付近と都市部の双方における民間人犠牲者数の増加、そしてエネルギーインフラへの絶え間ない攻撃だ」と伝えている。

報告には、今年7月は2022年4月以降で民間人の死傷者数が最も多い月となったと書かれている。また、11月19日にウクライナ西部テルノーピリに対して行われた無人機とミサイルによる大規模な複合攻撃は、少なくとも36人の命を奪った(編集注:現時点での死者数は38人)。監視団は、これは本格的な侵攻開始以来、ウクライナ西部で最大の攻撃だと指摘している。

さらに、2025年10月と11月に、ロシアはウクライナのエネルギー・システムに対して8回の大規模な攻撃を実施し、これが1日あたり最大18時間に及ぶ緊急停電と電力供給の制限を引き起こしたと報告されている。一部の地域では、数時間から数日間にわたる長期的な水道及び熱供給の断絶が見られたという。