ウクライナとロシア、被拘束者交換を実施 84人の軍人・民間人が帰還
ウクライナのゼレンシキー大統領は14日、ロシアとの間で被拘束者の交換が行われ、計84人の軍人と民間人がウクライナ政府管理地域へ帰還したと報告した。
ゼレンシキー大統領がテレグラム・チャンネルで伝えた。
ゼレンシキー氏は、「ウクライナ人を家へ、ウクライナへ戻している。新しい交換、84人だ。軍人も民間人もいる。彼らの内ほぼ全員が治療、著しいリハビリを要する。今日解放された者の中には、2014年、2016年、2017年からロシアに拘束されていた者もいる。今日解放された者の中には、マリウポリ防衛者の軍人もいる。ウクライナの被拘束者の解放を続けるために私たちを支援してくれている全ての人に感謝している」と発言した。
また同氏は、交換のために活動してきた、調整本部、情報総局、大統領府、特殊機関のチームに謝意を述べた。
さらに同氏は、アラブ首長国連邦に対して今回の交換実施につき謝意を表明した。
同氏はその他、「大切なこととして、前線でウクライナのために交換基金の補充を毎週行っている私たちの戦士たちに感謝する。私たちの部隊の最前線での勇敢さと効率は、私たちの人々を帰還させる機会でもある。さらに交換は生じる」と強調した。
また、捕虜待遇問題調整センターは、テレグラム・チャンネルにて、「今回67回目の被拘束者交換が行われた。交渉プロセスの結果、捕虜待遇問題調整本部はウクライナ大統領の命で、ロシアの拘束から33人の軍人と51人の民間ウクライナ人を解放した」と伝えた。
調整本部はまた、今回の交換の特徴は、全面侵攻開始前から一時的被占領地に拘束されていた民間人や軍人を解放することができたことで、彼らは違法に断罪され、10〜18年の「刑期」を受けていたと指摘した。2014年にドネツィク州で拘束され、4013日も拘束されていた者も含まれるという。
2016年と2021年にロシア軍に拘束され、断罪されていたウクライナ人も今回帰還しているとある。さらには、ドネツィク州とルハンシク州出身の3人の女性も解放されたとし、その内の1人は2019年に拘束された小学校の教師だという。
解放された民間人の中には27歳の若者もおり、彼はまだ18歳だった2016年に侵略者に違法に拘束された者だと説明されている。
その他、マリウポリ防衛者だった者、海軍兵、国境警備隊隊員も解放されたとあり、軍人の内10名は将校だと書かれている。
また、2022年3月と4月に拘束された2組の兄弟も帰還したとのこと。
写真:ゼレンシキー宇大統領(テレグラム)