ロシア軍、ウクライナ各地を大規模空撃 チェルカーシ州で6名負傷
ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、28日夜から29日朝にかけて自爆型などの無人機477機と弾道・巡航ミサイル計60弾をウクライナ各地に向けて発射した。
ウクライナ空軍がフェイスブック・アカウントで報告した。
空軍は、28日19時から29日8時30分にかけて、ロシア軍は以下537点の無人機とミサイルで攻撃を仕掛けてきたと報告している。
・「シャヘド」型自爆型無人機及び自爆型に似せた複数種の模倣機計477機(内250機以上が「シャヘド」型)(ロシア領クルスク、シャタロヴォ、オリョール、ブリャンスク、ミレロヴォ、被占領下ウクライナ領クリミア・チャウダから発射)
・空中発射型弾道ミサイル「Kh47M2 キンジャル」4弾(露タンボフ州から発射)
・弾道ミサイル「イスカンデルM/KN23」7弾(露ヴォロネジ州、被占領下クリミアから発射)
・巡航ミサイル「Kh101/イスカンデルK」41弾(露サラトフ州、クルスク州、ブリャンスク州から発射)
・巡航ミサイル「カリブル」5弾(黒海海上から発射)
・地上発射型誘導ミサイル「S300」3弾(露クルスク州から発射)
この内、29日8時30分時点で、以下のとおり、249点が撃墜、226点が飛翔中に消失ないしは電子戦機器の影響で飛翔を停止したという。
・「シャヘド」型無人機211機撃墜、225機消失/飛翔停止
・「イスカンデルM/KN23」1弾撃墜
・「Kh101/イスカンデルK」33弾撃墜、1弾消失
・「カリブル」4弾撃墜
また、6地点で着弾、8地点で撃墜された破片の落下が確認されたという。
中部チェルカーシ州では、タブレツ州軍行政府長官がフェイスブック・アカウントにて、同州スミーラにてミサイルと無人機の攻撃により6名が負傷、内1名が児童、9階建て集合住宅3軒と国立食品技術大学の校舎が損傷したと報告した。
タブレツ氏は、「スミーラでは、市への大規模ミサイル・無人機攻撃の被害除去作業が続いている。全ての必要な当局が市民のそばにいる」とし、市民6名が負傷し、1名が児童だと伝えた。
Сміла. Триває ліквідація наслідків масштабної ракетно-дронової атаки на місто. Поруч із містянами всі потрібні служби....
Опубліковано Ігором Табурцем Субота, 28 червня 2025 р.
西部リヴィウ州では、クリニャク・ドロホビチ地区軍行政府長官がフェイスブック・アカウントにて、夜間のロシア軍の攻撃を受け、産業インフラ施設に大型火災が発生し、ドロホビチ市では停電が生じたと伝えた。
中部フメリニツィキー州では、チュリン・フメリニツィキー州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、夜間のロシア軍の同州への攻撃により電線が損傷した他、運営されていない学校の窓が割れたと報告した。
チュリン氏は、「本日未明、空襲警報発令時、防空戦力がミサイル『Kh101』2弾と敵無人機『シャヘド』9機を撃墜した」と伝えた。
同時に同氏は、今回の攻撃により、電線が損傷、それにより州内シャペチウカ地区で約150世帯で停電が発生した他、運営されていない学校の窓が割れたと報告した。死傷者情報は接到していないとのこと。
西部イヴァノ=フランキウシク州では、オニシチューク州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、ロシア軍の攻撃の際の撃墜された破片が州内2自治体(ロハティン共同体とビリシウツィ共同体)に落下し、女性1名が負傷したと報告した。死者は出ていないとのこと。
南部ザポリッジャ州では、フェドロウ州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、朝6時頃にロシア軍がステプノヒルシクに対して滑空爆弾、多連装ロケットシステム、榴弾砲、無人機による複合攻撃を行ったと伝えた。
同攻撃は集合住宅に対して行われたとし、現在犠牲者情報の確認が行われているという。
東部ドネツィク州リマンでは、ドネツィク州検察がフェイスブック・アカウントにて、29日朝7時15分にロシア軍が集合住宅を砲撃したと報告した。
これにより、5階建て集合住宅が破損し、51歳の男性、51歳の女性、両者の12歳の息子が負傷したという。