「ロシアは約20万人の軍人の訓練をしている」=ザルジュニー宇軍総司令官、ロシア軍のキーウ再侵攻の可能性に言及

ウクライナ軍のザルジュニー総司令官は、ロシア軍には約120〜150万人の予備兵力があり、現在20万人の新たな軍人を準備しているとし、同軍がいずれ再びキーウへと侵攻を試みる可能性は大きいと発言した。

ザルジュニー総司令官が英エコノミスト誌へのインタビュー時に発言した

ザルジュニー氏は、「ロシアの動員は機能した。彼らの問題があまりに深刻でその者たちが戦うことはない、という見方は正しくない。その者たちは戦う。ツァーリが彼らに戦うよう命じ、彼らは戦うのだ。私は、2度のチェチェン戦争の歴史を学んだが、それは同様のものであった。もしかしたら、彼らにはそれほど良い装備はないかもしれないが、それでも彼らは私たちに問題を突きつける。私たちの評価だと、彼らには120〜150万人の予備兵力がある…。ロシア人たちは約20万の新たな軍人を準備している。私は、彼らがキーウへもう一度行軍を行うことは疑っていない」と発言した。

同氏はまた、現在新たな大型の作戦を行うためにはリソースが不十分だと発言した。同氏は、「私は、この敵に勝つことができるというのはわかっている。しかし、私にはリソースが必要だ。私には、300両の戦車、600〜700台の歩兵戦闘車、500台の榴弾砲が必要だ。そうすれば、私は、2月23日のラインに到達することは全くもって現実的だと思っている。しかし、旅団2つでは、私は到達できない。私は(武器を)受け取っているが、それは私が必要としている数より少ないのだ…。私は、(武器があれば)より多くの領土を取り返せるし、取り返さなければならない」と発言した。

さらに同氏は、ウクライナにはもう一度動員を行う必要はなく、必要なのは機材と弾薬だと指摘した。同氏は、「私たちには十分な人がいる。私は、有しているものを明確に把握している。十分である。さらに数十万人は必要ではない。私たちに必要なのは戦車、装甲輸送車、歩兵戦闘車だ。そして弾薬も私たちは必要だ。私は、F-16の話を今しているわけではない」と発言した。

同氏はまた、ロシア軍が高機能ロケットシステム「ハイマース」の射程外に後退したことから、現在彼らを攻撃することが困難になっているとも指摘した。

写真:大統領府