ハルキウ市民は大規模避難の必要ないも、通りに出るのは危険=州長官

ウクライナ東部ハルキウ州のシニェフボウ州軍行政府長官は23日、ハルキウ市民には現在大規模避難の必要はなく、ウクライナ軍は全ての方面で拠点を維持しているとしつつ、同時に、敵の砲撃が強まっているため市内の通りに出るのは危険だと指摘した。

シニェフボウ長官がテレビ番組出演時に発言した。

シニェフボウ氏は、「避難は、現時点では避難の必要と前提条件は直接的にはない。軍事面の情勢は厳しいが、しかしコントロール下にある。私たちの軍は、自らの北部、北東部、イジューム方面の拠点を維持している。そのため、ハルキウ市の避難が必要と話すのは、全くもって根拠のないことである。同時に、ハルキウ市内の通りに出るのは確かに危険だ。そのため、私たちは人々に対して、警報を聞いて、シェルターにいるように呼びかけている」と発言した。

同氏はまた、現時点で敵は自らの拠点から多連装ロケットシステムにてハルキウ市内の諸地区を、また火砲でゾロチウ、チュフイウ、ハルキウ地区を砲撃していると伝えた。

さらに同氏は、「確かに、過去1週間で砲撃が強まった。しかし、前線の状況はコントロールされている」と強調した。

これに先立ち、22日、テレホウ・ハルキウ市長が、ハルキウ市から避難するか、同市に残るかは、個々の人、家族が独自に決めるべきだとし、同市から脱出するのは、鉄道でも自動車でも可能だと発言していた。

なお、ハルキウ市に対するロシア軍の砲撃は19日から強まっている。20日には、3名の市民が死亡、7名が負傷。21日には、多連装ロケットシステム「ウラガン」による市内インドゥストリアリニー地区への攻撃で、5名の市民が死亡、11名が負傷。22日には、ハルキウ州全体で10名が死亡、10名が負傷していた。