ロシア軍の航空機は2か月以上ウクライナ軍の支配する領域を飛んでいない=ウクライナ空軍

ウクライナ空軍のイフナト報道官は14日、ロシア軍は全面的侵攻までに700機の航空機をウクライナの周辺に集結させていたことを喚起しつつ、ウクライナ軍は現在まで制空権を奪われておらず、ロシア軍の航空機はウクライナ軍の支配する領域を2か月以上飛行していないと発表した。

イフナト・ウクライナ空軍報道官がメディアセンター・ウクライナ=ウクルインフォルムでの記者会見時に発言した。

イフナト氏は、「全面的戦争の初日から、敵はウクライナの制空権を確立しようとしていた。ウクライナ周辺には、700機の航空機が集められていた。その内、450機が飛行機と250機がヘリであった。私たちの空軍が壊滅させられていたら、それは敵が(ウクライナの)西側国境まで空を支配することを意味していた。しかしながら、私たちはロシアの攻撃を撃退することができたのであり、敵はすでに2か月以上、ウクライナ軍の支配する領域へ飛んできていない。ただし、一時的被占領地ではロシアはヘリや戦闘機を使用している」と発言した。

同氏はまた、ウクライナの空域の大半を今日まで維持することができたのは、ウクライナ東部における8年間にわたるロシアとその傭兵との軍事的対峙の経験のおかげだと発言した。

同氏は、「何より、私たちの空軍を助けたのは、準備である。8年間で私たちは、軍事シナリオがあり得ることを理解していたのであり、そのため様々なシナリオに向けた準備を行っていた。もちろん、誰もが政治・外交的手段で紛争を回避することができることを望んでいたが、しかしながら戦争は始まった。それに対して空軍は準備ができていたのだ。数時間で、航空機、地対空ミサイル部隊、人員を攻撃から回避させる決定が採択された。空軍の主な戦闘能力を壊滅から救うことができたのだ」と発言した。

そして同氏は、それによりウクライナ空軍は現在もウクライナ政府支配地域において制空権を有しているのだと指摘した。