ロシア軍、ウクライナ東部ルハンシク州に約1万2500人の兵力を集結=州軍行政府

ウクライナ東部ルハンシク州のハイダイ州軍行政府長官は23日、ロシア軍が同州へ25個の大隊戦術群(BTG)、約1万2500人の兵力を集結させており、臨時州都シェヴェロドネツィクはあらゆる兵器により壊滅させられていると伝えた。

ハイダイ長官がフェイスブック・アカウントに書き込んだ

ハイダイ氏は、「ロシア人はルハンシク州に25個のBTGを集結させている。およそ各500人ずつで、つまり1万2500人の露シスト(編集注:ロシア+ファシストの造語)がルハンシク州を制圧するために集まっている。州の情勢は極めて困難だ。全域が砲撃を受けている。シェヴェロドネツィクは壊滅させられている」と発言した。

同氏はまた、ロシア軍はシェヴェロドネツィクを空爆し、人が隠れている場所を探しているとし、あらゆる兵器で攻撃が行われていると伝えた。特に、現在稼働していない化学工場「アゾト」へ一日中砲撃が行われてると報告した。

さらに同氏は、同日警察が旧市街で負傷しているのを見つけた女性(58歳)が死亡したと伝えた。

その他同氏は、同日シェヴェロドネツィクには、個人防護品、太陽発電パワーバンク(携帯電話充電器)が届けられたと報告した。

なお、ストリュク・シェヴェロドネツィク市長は、同市には現在も1万2000〜1万3000人が残っており、市のインフラは90%が破壊され、全ての変電所が壊されたと伝えている。

ロシア軍は、4月中旬からウクライナ東部へと戦力を集中して、侵攻を継続している。ウクライナ政府は、ルハンシク州の約10%のコントロールを維持しているが、ロシア軍からの恒常的な砲撃を受けており、民間住宅、インフラ、教育機関、病院などが破壊されている。州軍行政府は、まだ約4万人の民間人が同州に残っていると伝えている。