ウクライナ大統領府、ロシアとの協議で制裁解除については話し合われていないと指摘

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は4月30日、ウクライナ・ロシアの協議プロセスにて、国際社会による対露制裁の解除については協議されていないと発言した。

和平協議にウクライナ側で加わるポドリャク氏が、ラヴロフ露外相の発言に関する報道機関に対するコメントにて発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ポドリャク氏は、「グローバル国際対露制裁問題については、協議プロセスの枠内では確実に全く協議されていない。国際社会の制裁発動にとっての原因、具体的にはウクライナ領の一部の占領と私たちの領土一体性と主権への卑怯な違反、が現在まで取り除かれていないからだ。そして、他の全ての国の参加なくして、ウクライナとだけでは制裁について協議し得ない。なぜなら、制裁の発動は、全くもって残酷なロシアの行為に対して、全文明世界が発動したものだからだ」と発言した。

同氏はまた、国際パートナーたちがウクライナとともに、制裁に関して、いつ、どのような決定を採択するべきかを決めることになると指摘した。

さらに同氏は、ラヴロフ露外相は、和平協議の場には対面の時もオンラインの時も一度もいなかったことを指摘し、「そのため、参加していないもの、プロセスの中身を見ていないものについて、彼がコメントしようとしていることに少し驚いている」とも発言した。

同氏は、ラヴロフ氏が言及した「非ナチ化とロシア語」については、ブチャ、ホストメリ、ハルキウ、ヴォルノヴァハ、マリウポリにて、ロシア軍がウクライナの人々と「具体的に議論した」と述べ、その結論は、無実のウクライナ国民の血によって歴史に永遠に書き込まれることになった、とコメントした。

そして、同氏は、「そのため、ロシア連邦の代表者には、正確でなく、実際の協議プロセスの流れと合致しないコメントは控えるよう、改めて強く勧告しなければならない」と発言した。

これに先立ち、ラヴロフ露外相は、中国の新華社へのインタビューで、ウクライナとロシアの和平協議の議題には、対露制裁解除問題も含まれていると発言していた。

写真:AA