ロシア軍がドンバスをめぐる戦闘を開始=ゼレンシキー宇大統領

ウクライナのゼレンシキー大統領は18日、ロシア侵略軍がドンバスをめぐる戦闘を開始したと発言した。

ゼレンシキー宇大統領が同日夜の動画メッセージにて伝えた

ゼレンシキー氏は、「ロシア軍がドンバスをめぐる戦闘を開始したと、今はもう認めることができる。私たちが長らく備えてきた戦いだ。ロシア軍全体の大部分が現在その侵攻のために集結している。どれだけロシア軍人をそこに追いやろうが、私たちは戦っていく。私たちは守っていく。私たちは、毎日そうしていく。ウクライナの物は何も明け渡さない。他人の物は、私たちには必要ない」と強調した。

同氏はまた、ウクライナの東部と南部では最近、ロシア軍は以前よりも少し頭を使って攻撃しようとしていると指摘した。敵は現在、圧力をかけたり、戦力を集中させて突破するために、ウクライナ側の防衛の弱いところを探したりしているという。

同氏は、「多分、損失を数えないことに慣れていたロシアの将軍たちが、多くのロシア兵を殺してしまったために、より注意深くならざるを得なくなったのであろう。なぜなら、攻撃のための戦力が残らなくなってしまうからだ。ただし、それでうまくいくとは期待しないでおいてもらおう。私たちの国の全ての領土が解放されるのは、時間の問題にすぎない」と発言した。

さらに同氏は、ウクライナの軍人、ロシア軍の侵攻を抑え、防衛するドンバス地方の町に謝意を伝えた。同氏は、「ルビージュネ、ポパースナ、ゾロテー、リシチャンシク、シェヴェロドネツィク、クラマトルシク、その他の町は、長年ウクライナといるのであり、永遠にウクライナとともにある」と発言した。

なお、ウクライナでは、2月24日からロシアによる全面的侵略を受けている。3月29日、イスタンブルにおけるウクライナ・ロシアの和平協議の際、ロシアは、ウクライナ北部からの軍の撤退を発表し、その後戦力を徐々に東部方面へと集結させていた。

4月18日、ウクライナ軍参謀本部は、東部にて敵の進軍作戦開始の傾向が確認されているとし、スロビダ作戦圏(北東部)とドネツィク作戦圏で敵が複数の方面で侵攻、襲撃を活発化させたと発表していた

写真:大統領府