ロシアに強制移送されたウクライナの児童15万人以上=オンブズマン

ウクライナのデニーソヴァ最高会議(国会)人権問題全権は14日、ロシア軍がウクライナからロシア領へ強制移送した児童の数は15万人を超えると発表し、またロシア政権による児童への同化政策を非難した。

デニーソヴァ全権がテレグラム・チャンネルに書き込んだ

デニーソヴァ氏は、「ロシアの報道の情報によれば、すでにロシア連邦へは15万人以上のウクライナの児童が移送されている」と書き込んだ。

同氏はまた、ロシア・ファシスト解放者たちは、ウクライナの子供たちにジェノサイドを行い続けていると主張し、「侵略国の報道によれば、露連邦院にて、ドネツィク・ルハンシク両州からロシア領へと移送されたウクライナの子供たちにロシア語を学ばせる体系的活動の適用が提案されている」と発言した。

加えて同氏は、「ウクライナ語を話し、理解する子供たちが、同化とロシアの学校での教育を目的に強制的に侵略国の言語を勉強させられる。占領国政権は、ウクライナの子供たちの本質と言語を破壊し、彼らの記憶とウクライナとのあらゆる繋がりを消し去ることを計画している」と発言した。

同氏は国際捜査機関に捜査時に本件を考慮に入れる要請した。

また、ウクライナ外務省も14日に本件につき声明を発出している

外務省は、ロシア軍が国際法に違反する形でウクライナ国民、孤児や親の育児から放棄された子、ロシアの軍事侵略の結果親を失った子を含む児童をはじめ、ウクライナ国民の違法かつ強制的な移送を続けていることを指摘している。

また外務省は、「ロシア国民が、ウクライナ国内法で定められた全ての不可欠な手続きを守ることなくウクライナの児童を違法に養子とする脅威は甚大だ」と強調した。

加えて外務省は、ロシア教育省がドネツィク・ルハンシク両州のロシア占領政権(いわゆる「DPR/LPR」)との間で、ウクライナ領から違法追放された子ども・孤児をロシアの家族に渡すことを認める文書に署名する意向を有しているとの情報に、特に懸念を表明した。

外務省は、ロシアの行為は児童の拉致以外であるとし、国際社会に断固とした対応を要求している。