ウクライナ各州の状況まとめ

ロシア軍は引き続きウクライナ複数の地域を砲撃・空爆しており、住民が危機的な状況に置かれている。

20日8時時点の各州行政府の情報をまとめた報告書をウクルインフォルムが入手した。

ヘルソン州:夜間爆発音と砲撃音が続く。同州は、毎日危機的状況に近づいている。多くのロシア軍が駐留している自治体では、ほぼ人道災害が生じている。ロシア軍がロシアメディア用の動画撮影のために人道支援を配る自治体の数が毎日増えている。

キーウ州:夜は、空襲警報が続いたものの、相対的に平穏だった。敵は、積極的行動をとらず、積極的に塹壕を掘り、防御設備を作り、ロジスティックを調整しようとしている。マカリウ、ブチャ、ホストメリ、ヴォルゼリで戦闘継続。侵略軍は、社会インフラと住宅地に対して無秩序な攻撃を行っている。ヴィシュホロド地区とブロヴァリ地区にて敵の駐留を確認。

チェルニヒウ州:チェルニヒウ市の防衛が続く。町への砲撃が続き、ロシア軍は昨日、集合住宅、産業地区を砲撃。夜は、チェルニヒウと州内で空襲警報が鳴った。チェルニヒウ市では、電気、暖房がなく、通信に問題あり。町の大半でガスもない。

スーミ州:スーミ市郊外で砲撃が1週間にわたり続いている。夜間は空襲警報あり。

ジトーミル州:夜間に空襲警報。敵は、コロステン地区の村の一つにミサイル攻撃を行い、産業設備を破壊した。人的被害なし。

キロヴォフラード州:平穏。夜は一度空襲警報あり。

ドニプロペトロウシク州:夜間空襲警報あり。概して状況は平穏。

ハルキウ州:ハルキウ市は夜、敵からの複数の攻撃あり。民間住宅が炎上し、救助隊が活動している。夜間、ハルキウ・トラクター工場敷地での攻撃により、民家人2名(1名は9歳の子供)が死亡。同時に、ロシアの空襲件数は著しく減少した。今日は、敵の諜報用航空機が確認されている。ウクライナ軍は複数方面で反攻に転じ、ハルキウ市へ続く道にて、敵の車列を殲滅。3月19日、ダルハチウ地区にて、ウクライナ国家警護隊機動部隊がロシア軍の大量の人員・機材を殲滅。ロシア軍は、イジューム市方面へ進もうとしているが、ウクライナ軍が戦闘している。

ザポリッジャ州:夜間に変更なし。軍人の指示により、3月19日16時から、21日朝まで外出禁止令が出された。

リウネ州:夜間複数回空襲警報あり。

ヴォリーニ州:夜間平穏。

ザカルパッチャ州:夜間平穏。

ヴィンニツャ州:夜間平穏。朝に空襲警報あり。

フメリニツィキー州・テルノーピリ州:朝は平穏。夜間に空襲警報あり。

チェルカーシ州・リヴィウ州:平穏。

ポルタヴァ州:夜間平穏。朝に空襲警報あり。

チェルニウツィー州:夜間平穏。

イヴァノ=フランキウシク州:空襲警報1度あり。

ルハンシク州:夜間、リシチャンシクとルビジュネに砲撃あり。3月19日、人道回廊が開設される。シェヴェロドネツィクは相対的に平穏だった。同時に、過去24時間で、シェヴェロドネツィクとルビジュネにて、約30の設備が破壊された。

ドネツィク州:夜間は、アウジーウカ、マルインカ、トレツィク、ライン上で砲撃が続いた。マルインカでは、侵入の試みあり。町は著しく破壊されている。マリウポリにて困難な状況。飢餓、市街戦が生じている。人々は、自分で町を脱出しようとしている。被占領下にあるマリウポリ近郊のマンフシュ、メレキネにて、多くの避難民が集まっている。同州その他の領域の情勢は緊迫しているが、ヴォルノヴァハを除き、概して制御下にある。

ミコライウ州:敵はグラートにてミコライウを砲撃、空襲警報あり。州内で戦闘続く。複数の村からの避難や、人道支援の配送が行われている。一部自治体では暖房と電気がない。

オデーサ州:オデーサは夜平穏。朝空襲警報あり。

写真:国家非常事態庁