「プーチンの戦争はますます残酷となっている」=独外相

ドイツのベーアボック外相は16日、プーチン露大統領はさらなる残酷な形でウクライナの町を爆撃しているとし、ドイツはパートナー国とともにロシア政権に圧力を加えるべく、あらゆることを行っていると発言した。

ベーアボック氏が、ドイツ国会でのウクライナ情勢に関する議論の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ベーアボック氏は、「戦争はますますシニカルで、ますます残酷となっている。ロシアの、強調するが、【ロシアの】空爆が止められねばならない」と発言した。

同氏はまた、協議が行われていること自体は良いことだとしつつも、しかし、協議の間に一方が爆撃をしていては、協議が建設的になることはない、その点は正直であるべきだ、と発言した。

そして、同氏は、「この点には、『双方』ではなく、爆撃をしている一方、一人の大統領がいるだけだ。それがプーチンである。彼の手においてのみ、この戦争は終わらせられるのだ」と強調した。

さらに同氏は、現状は苛立ちを覚えさせるものであるが、西側諸国は行動するための力を失ってはいけないとし、西側諸国はウクライナに武器を供与することで独裁者を止めようとしていると発言した。同時に、ドイツが供与している武器の量はそれほど多くないと批判されると、同氏は、ドイツは大量に供与できるほど多くの武器を持っているわけではないとし、しかし、ウクライナが自分で生産者から必要な武器を購入できるように資金を供与することはできると発言した。同氏は、「信じて欲しい。もし私たちが奇跡を起こせるのであれば、私たちはもっと供与していただろう。私たちは常に、そのことにつき頭を働かせている」と指摘した。

また同氏は、ドイツ政府がEUのさらなる厳しい制裁発動にブレーキをかけているという見方には同意しないと発言した。

同氏は、ドイツ政府が抱える「無条件支援供与」の3つの主要な課題は、人道支援、(難民を受け入れる)隣国支援、難民の分担(欧州大陸に限定せず)だと指摘した。

また、フェザー内務相とシュルツェ経済強力・発展相は、同議論の際に、最近ウクライナ国境まで視察に行ったと報告した。フェザー氏は、EUの全ての加盟国が連帯して難民を受け入れており、官僚主義を排除して保護を与えていると発言した。また、ドイツが難民の主な目的地ではないと指摘した。現時点までに、ドイツに到着した難民の数は、17万5000人だという。

さらに、ヨアヒム・シュタンプ難民・統合相は、「プーチンの爆撃テロは、ウクライナを破壊するためだけを目的としているのではない。それは、私たち(EU)の社会を不安定化し、分断するための戦略の一部である」と発言した。同時に同氏は、それは実現しないとし、「私たちはロシアに対して、プーチンの知らない言葉『ヒューマニティ』で対応しなければならない」と発言した。