ウクライナ国防省、ロシア軍によるキーウ近郊都市占拠の理由を説明

ウクライナのマリャール国防次官は3日、ロシア軍にとっての当初の主要な目標はキーウ(キエフ)占拠であったため、彼らにとって重要だったのはあらゆる形で迅速にキーウへ接近することだったと説明した。

マリャール国防次官がウクライナ24局出演時に記者から、なぜロシア軍にとってキーウ州ブチャの選挙が重要だったのかという質問に答える形で発言した。

マリャール氏は、「ロシア侵略軍には、キーウへのあらゆる接近が重要であり、その作戦計画がキーウ占拠だったからだ。なぜなら、注意を向けて欲しいが、彼らは、作戦初期に、基本的に建物を壊し、人々を殺しはしたが、2014年の時とは違い、地方自治体庁舎を占拠しなかった。なぜなら、キーウを目指していたからだ。私たちの軍と社会が激しい抵抗をしたためにその作戦の迅速な実現ができなかったことから、彼らは実質的に、別の戦術に移行しており、歩きながら戦術を変えている。そしてすでに別の計画に従い、地方政権とともに活動しようとしている。しかし、その計画も私たちは実現させない。敵はそれをわからなければならない」と発言した。

同氏はまた、ロシア軍は相当の損失を出しており、人々が対ウクライナ作戦の被害を理解するように、その情報は現在、ロシアとベラルーシの国内にて最大限拡散されていると指摘した。

記者から、ウクライナ軍は、敵が何を求めているか知っているのかと質問すると、マリャール氏は、「私たちにとってロシアの侵略はニュースではないし、サプライズでもない。そのため、ウクライナ軍は、2014年から完全な準備体制にあり、あらゆるシナリオを想定してきた。そのため、ウクライナ軍は準備ができていたのだ。しかし、私たちは、社会全体の団結が極めて重要だということを理解しなければならない。私たちの共同の勝利のために一人一人が自分の場所で団結することだ。現在、各地の社会が敵から自分の場所を取り返すという事例がある」と説明した。

なお、2月24日、ロシア軍は、ウクライナ領の侵略を開始。ロシア軍は、ウクライナの多くの町で火砲、多連装ロケットシステム、巡航ミサイルで、重要インフラや民間人居住区を攻撃している。

ウクライナでは、戒厳令が敷かれており、国民総動員が発令されている。

ウクライナは、国際司法裁判所(ICJ)に対して、ロシアを相手に提訴を正式に行っている。

3月2日には、国連総会にて、ロシア非難決議が141か国という歴史的な数の圧倒的賛成でもって採択された。