ソ連時代の機密文書のほとんどがウクライナで機密解除されている=国家アーカイブ庁
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ウクルインフォルム
ウクライナは、ソ連時代の機密文書の機密解除の割合で、旧ソ連諸国の中のトップクラスとなっている。
30日、アナトリー・フロモウ国家アーカイブ庁長官がウクルインフォルムでの記者会見「国家アーカイブ庁による1917~1991年の共産・全体主義体制下のアーカイブ文書の機密解除」の際に発言した。
フロモウ長官は、「ウクライナは、ソ連の機密は独立ウクライナの機密ではないと認めた。例えば、侵略国(編集注:ロシア連邦)では、ソ連の機密は引き続き現代ロシアでも国家機密が維持されているが、同国と異なり、私たちは、ソ連時代の文書への最も開けたアクセス体制を有している。法体系は、最もリベラルなもので、国際ランキングでも認められている」と伝えた。
長官は、1991年にウクライナが独立した際、ソ連時代の機密文書は全体の50%に達していたと喚起した。そして、その後体系的に機密解除を進めていった結果、2010年には、国家アーカイブ基金にて機密が維持されているのは全体の1%未満となっていると指摘した。
長官は、「2015年には、脱共産主義法パッケージが採択されており、その内の1つが、1917~1991年共産・全体主義体制弾圧機関のアーカイブへのアクセス法である。このほうが最終的に、関連機関の文書は完全にオープンとすることを定めた。同法は、ソ連の機密制限はウクライナの機密制限と同一ではないと規定しているのである」と説明した。
同時に、フロモウ長官は、現在も一部のソ連時代の文書が機密のままとなっているとし、機密解除作業が続いていると説明した。
同時に長官は、機密解除されたアーカイブへの、物理的アクセスや知的アクセスを確保することも同様に重要であり、同庁がその作業を行っていると伝えた。