どのメディアのニュースを信用する? インターネット・メディアがテレビ超え最大
22日、米USAIDとインターニュースが実施した世論調査「2019年の国民のマスメディアへの姿勢と各種メディアの消費」の結果発表がウクルインフォルムで行われた。
調査結果には、「2019年、ウクライナ国民は、マスメディアを以前より信じなくなった。旧来メディア(新聞・ラジオ・テレビ)への信頼は、2018年と比べて11%低下した。全国紙への信頼は19%、地方ラジオは22%、全国テレビは49%となっている」と書かれている。
同時に、全国版インターネット・メディアを信頼すると述べた回答者は51%となり、今回の調査したメディアの中で最大の数値であった。
また、2015年時点の調査から、インターネットを利用していると回答した者が14%増え、85%となった。
そして、ソーシャル・メディアからニュースを得ていると答えた者は、68%。この数値は、2018年の調査結果(53%)と比べて、15%上昇したとのこと。
発表には、「テレビ局の人気・視聴の割合は、昨年の77%から66%まで低下した。この結果は、世界的なメディアの傾向である、旧来メディアのデジタルへの移行を再確認するものである」と書かれている。
加えて、ロシアのマスメディアを情報源として利用していると答えた回答者は、13%。自身の周りの人物に、ロシアのマスメディアを利用していると答えた者は、30%であった。
ロシアのメディアを利用していると答えた13%の回答者にその理由を尋ねると、35%が「別の視点を得るため」、22%が「ロシアの報道を知るのは面白いから」、21%が「ロシア語でニュースを得るため」、そして、4%が「ロシアの報道は正しく、ウクライナの報道より独立しているから」と答えた。同時に、36%は、ロシア・メディアの利用の理由を説明することができなかった。
続けて、偽情報に関する設問では74%の回答者が「お金が払われて作られる報道」の存在を知っていると回答。68%が、自分はそのような「報道」を見分けられると思っていると回答した。
関連して、今回の世論調査では、複数の地域にて、「メディア・リテラシー・テスト」が行われ、回答者に本当のニュースとフェイク(偽)ニュースを見分けてもらうテストが実施されたと報告されている。
調査実施者は、「このテストの結果、回答者の11%のみが、実際に本当の情報と偽の情報の違いを正しく判別できました。平均10%は、回答することもできませんでした」と報告した。
今回の世論調査は、米国際開発庁(USAID)の資金援助を受け、国際NGO「インターニュース」が発注し、InMind社が実施したもの。
調査の主な目的は、ウクライナのメディア・コンテンツの実態と報道機関への信頼の調査、メディア・リテラシーのレベル分析、ウクライナ国内の改革認知度評価とのこと。調査実施期間は。2019年6月~7月。InMind社代表者が、全国12州、4056名のウクライナ国民に質問。理論的誤差は、最大±2.5%だと発表された。