ロシアは自身は安全の保証で妥協せず、ウクライナに領土的譲歩を強制しようとしている=戦争研究所
戦争研究所(ISW)の2月13日付報告書に書かれている。
ISWは、米国がウクライナに公式な安全の保証を提供する前に、ウクライナが領土の一部を割譲すべきというロシア側の要求に同意したという点、また、ウクライナとロシアが和平合意に達するまで、米国はウクライナと安全保障協定を締結しないという西側メディアの報道に注目した。
ISWは、クレムリンがトランプ政権に対し、領土が和平交渉において未解決のまま残された唯一の重要課題であると思い込ませようとずっと試みていると指摘した。同時に、ロシアは、自軍が武力で占領できなかった領土の譲渡を拒むウクライナを、「妥協を知らない側」として描き出そうとしているという。他方で、ロシア自身は、自らの領土要求についていかなる妥協も拒否していることが喚起されている。
その際ISWは、「クレムリンが公に領土問題に焦点を当てているのは、ウクライナのための西側のいかなる安全の保証も拒絶している自らの姿勢から注意を逸らすためという側面もある」と分析している。
ISWはその点につき、たとえウクライナが領土で譲歩したとしても、ロシアがウクライナのための安全の保証に同意する可能性は小さいとの見解を示した。したがって、ロシアが主張し、報道によれば米国が受け入れたとされる合意は、将来のロシアによる侵略からの保護に関するいかなる保証もないまま、極めて重要な領土の問題でウクライナに降伏を想定するものだという。
ISWはまた、ロシアにとって受け入れ可能な和平合意には、現在の要求を鑑みれば領土に関する条項が確実に含まれることになり、また、ウクライナが領土の明け渡しに同意するまで米国が安全保障協定の締結を拒否するという報道は、米国とウクライナの安全の保証が発効する前に領土条項が先行して効力を持つことを意味するとし、しかも、ロシアがそれらの保証を受け入れるという保証は何もないことも指摘している。このような合意の順序は、ロシアの再攻撃を抑止したり対応したりするための米国や他のパートナーからの軍事支援の保証がないまま、ウクライナを迅速な再攻撃に対して「無防備」な状態に置く高いリスクを生じさせることが警告されている。
ISWは、「クレムリンは、米国主導の交渉プロセスを操作し、それを4年近い戦争で達成できなかった軍事的・政治的目的を達成するためのさらなる手段に変える機会を窺っているようだ。ドネツィク州の残りの地域からの軍撤退を前提条件なしに要求し、交渉のための停戦を拒否していることは、ロシアが自国の完全な軍事的要求以外には何も受け入れないというさらなる証拠である」とみなしている。