
侵略への譲歩は、ウクライナとパートナー国が望む平和ではない=メルツ独首相
メルツ独首相がNATO首脳会議・EU理事会会合へと向かう前に独議会にて発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
メルツ氏は、「侵略への譲歩や自国の断念は、平和構築のための決定ではない。それは、私たちが望んでいる平和ではないし、ウクライナが見ている平和ではない」と発言した。
また同氏は、真の平和構築活動とは、真の平和のための条件を作り出すために粘り強く作業を続けることだと発言した。そして同氏は、それこそが欧州連合(EU)のパートナーたちがウクライナと一緒に行っていることだと指摘した。
同氏はその際、「プーチンは『力の言葉』しか理解しない。だからこそ、今、平和構築活動では、その言葉を話すことが求められている。その意味で、私たちが来たるブリュッセルでの欧州理事会で発動する予定の第18次対露制裁がある」と語った。
さらに同氏は、次の制裁パッケージは特に、プーチンが現在軍事資金調達に利用し、バルト海でますます攻撃的に混乱を撒き散らしている影の艦隊に影響を与えるものだと指摘した。
同氏はその他、G7首脳会議の際と自身のワシントンへの前回の訪問の際に、米国に対して、対露制裁をさらに強化するよう求めたと明らかにした。その際同氏は、「それは、トランプ米大統領が要求し、私たち全員が望んでいる殺人の停止に貢献するだろう。私は、米国政府がこの道を進むと確信している」と述べた。
その他同氏は、ロシアによるクリミア違法「併合」が、同国のG8からの除外につながったことを喚起した。その際同氏は、現在G7内では、この戦争をできるだけ早く終わらせるべきだというコンセンサスが存在していると伝えた。また同氏は、ウクライナは無条件での即時停戦に同意したものの、ロシアは拒否したことを改めて喚起した。同氏はそして、国際パートナーたちは、この数週間ロシアを交渉のテーブルに着かせようとあらゆる努力をしてきたにもかかわらずうまくいっていないと指摘した。
「この問題に関して、外交的手段が尽きていないと繰り返し主張する全ての人々にもう一度言わせてほしい。真の、永続的な平和は、全ての当事者からの平和への用意を必要とする。一方で、ロシアは、ウクライナの民間人に対する新たな攻撃の波をもって、現時点ではその平和への用意が欠けていることを野蛮な形で示したのだ。それどころか反対に、数日前のサンクトペテルブルクでの年次経済フォーラムでの演説では、ロシア大統領は、ロシア人とウクライナ人は『一つの民』であり、ウクライナ全体が文字通り『私たちのものだ』と繰り返したのだ」と強調した。
同氏はそして、プーチンがウクライナでの戦争犯罪によって、毎日一般ルールに無関心であることを示し続けていること、そして、中東での出来事の後も、ここ数日あらゆる外交努力が行われているにもかかわらず、ウクライナの都市への空爆を再び強化しているのだと強調した。